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七 鬼

「なんか他に行くところある〜?」

「いや、どこになにがあるか知らないからないッス」

「…ああ!」


いや、今気付いたみたいな反応しないでくださいよ。

「…じゃあ図書館に案内します…」


…あれ?キョウさん?


「…調査の結果も…お伝えしなければなりませんから…」

「はやかったねー。適当?」

「…い、いえ…もはや調べる必要も…よく見ただけでわかりましたから…」


…うーん。

悪い意味にも良い意味にもとれる発言。

できることなら良い意味のほうがいい。


「図書館はねえ、すごい大きいんだよ。難しい本も沢山あるんだよ」

「難しい本か…」

「…妖精世界で難しい本ですから…人間の五月さんにはもっと難しいかも…」


もはや読めないとか?

ありうるな。なんか、もうすごい字で書いてあるとか。


「…ここです…」


静かな森のなかにひっそりと立つ…という言葉が似合う建物だ。

ミオさんの家がある道の脇に入ったところにあったのだが、木のせいで村の方からはみえなかった。


「ヒオリ〜…」


キョウさんの精一杯の声。だけど、そこまで大きくない。


「はい、なんでしょう」

「屋根の上!?」


頭に鉢巻きを巻いた藍色の髪の…え?


「ヒオリちゃんは女の子だよ」


ボーイッシュな女の子が屋根の上から顔を出した。


「お茶ですね!少々お待ちを!」

「…怪我しないようにね〜…」


さも当然のように屋根から飛び降りて、図書館の中に入っていった。

タキシード着てるからますますどっちかわからない。って、俺今すっげー失礼なんじゃね?


「今の人は?」

「…私が召喚した鬼です…ヒオリという名前は私がつけました…」

「召喚ですか」


なんというか、もう妖精を目の前にしてる時点で、驚くことでは無くなっているな。

…ん?タキシード着てる鬼ってどーよ?


「お待たせしました!」

「って、テーブルごとかよっ!!」


片手に一本足のテーブルを、片手に三つの椅子を持って歩いてきた!

すげぇ!


「大丈夫です!こぼしてませんから!」

「いや、もっとすげーよ!」


あくまで笑顔を崩さずにテーブルをセットしはじめたヒオリさん。

そして何事もなく椅子に座るみなさん。俺、取り残されてるッ!


とにかく、ヒオリさんのいれてくれたお茶を飲んでから本題に入ることにした。


「それでキョウちゃん。あの黒い壁はなんだったの?」

「…おそろしい程の魔力で練り上げられた魔力の塊みたいな物でした…レジスト魔法の応用なのですが…あんな壁みたいなのをつくるなんて非常識です…」


軽々しくすごいことに巻き込まれてる気がする。


「…あんなのを一日でつくるとなると…悪魔と天使が何百人と集まらないとつくれない…」

「ひぇ〜…なんかすごいね〜」

「スケールがでかすぎるしな。キョウさん、この際はっきりしよう。俺が元の世界に戻る方法はあるのか?」

「…ある…百年くらい待って魔力が薄くなってくれば…」


つまりは無理なんですね。

菜ッ子です。


作者の暴走からはじまった、やっちまった小説。

見事、詰まりました。


ここからはおとなしく、妖精編が続きます。


相変わらずの不定期更新ですが、よろしくおねがいします。


申し訳ありませんでした。

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