一 遭遇
「…どこだ?ここ…」
どうも。
武藤五月十五歳、男子です。
非常に今困ってます。
「シャレにならん。暗くなってきたし…あ、そうだ。携帯…圏外かよ」
いわゆる迷子です。
いや、この場合は遭難?
俺は深い森の中にいます。
って、住宅街の中にこんなジャングルみたいな森は無かったはずだが?
もうなんつーか、右も左も森の中っつー感じ?
いや…まあ、俺が悪いんです。
光る何かを追い掛けてたらいつのまにかここにいたんです。
「…ほんとにどうしよ」
なんだかん悲しくなってきたぜ。天国の先祖さん。今行くぜ…
「…ょっと待ったぁぁぁ!!」
「んがふっ!?」
「ぐはっ!?」
こめかみに物が当たると痛いよね〜。みなさんは経験ある?
「な、なんだなんだ!?」
頭がガンガンするが状況の判断の方が先だ。
「きゅ〜…」
俯せで倒れている少女が一人。
「…君、大丈夫か」
返事がない。ただのしかb
「はっはっはぁ〜(ガバッ!)」
「うおっ!?」
「平気さ〜!私の体はちょっとやそっとじゃ死なないのさ〜!」
ま、まぁ平気そうでよかった。しかし、なんというか…漫画に出てきそうだ子だな。白いワンピースで髪が綺麗な青色だ。その髪を後ろで縛って…いわゆるポニーテールとかいう髪型で…
「…って、うおぉぅ!!?」
「うおっ!?いきなりなんだ!?」
「あ、頭!頭!」
「頭?頭がどうし…」
俺のこの手が真っ赤に染まる!
「そして、なんじゃこりゃぁぁぁぁぁぁ!!!」
今行くよ、天国の爺ちゃん、婆ちゃん、ひい爺ちゃん、ひい爺ちゃん、ひいひい爺ちゃん、ひいひい婆ちゃん、ひいひいひい爺ちゃん、ひいひいひい婆ちゃん、ひいひいひいひいひいひい…
「…じゃない!止血!止血しないと!」
「わ、私の知り合いの子で治療できるのがいるから!こっち!」
「す、すまない知らない人!」
「てゆーか!その血どうにかして止めないと着く前に死ぬよ!?」
「くっそぉ!ハァンドプレェェス!」
「あ、止まった」
「ルナちゃん!急患です!」
「え!?どこ!?」
「ここ!」
「あ、どーもーっす」
・・・・・・。
「…えーと」
「あ、そうか。知らない人、手離して」
「うぃっす。知らない人」
…どぶぅわっしゃぁぁぁぁ!!
「らっしゃぁぁぁ!!」
「うおっ」
どうだ!きれいな赤い噴水だZe☆
「というわけなんです」
「あー…うん。とりあえず治療するから止めといて」
「うん!わかった〜…えい!」
「ごぇぇぇう!?」
頸動脈が!頸動脈がぁぁぁぁ!!
「ほら行こー知らない人ー」
「…!!!??」
あ、やべ。
意識飛ぶ。
そうか、天国からお迎えが来てるんだ。
するとこの首をつかんでるのは天使様かぁ〜。そっかぁ〜。あははは〜。
「持ってきたよ〜」
「…っていうか手を離しなさいよ!あんたがトドメさしかけてるじゃない!」
(あれ?ウチが見える?)
「もー、本当にすいません。あやうく大人の階段昇る前に天国の階段昇るとこでした」
「いや〜それほどでも〜、ねえルナちゃん?」
「あんたは何もしてない!てゆーかトドメさしかけてる!」
「まぁまぁ、結果的に助かったからいいじゃないですか。はっはっは」
そうだ、俺は懐が大きいからこの程度では怒らないのだ〜。
「あなたの懐は某猫型マシンのポケット並みね…はぁ…」
「いや〜君とは気が合いそうだ知らない人〜」
「いやはやそうですな〜HA☆HA☆HA」
「HA☆HA☆HA」
(アホが二人…)
「って違う!頭打って一瞬テンションがおかしくなってた!」
「うおっ、正気に戻った!?」
「…と、いうわけなんです」
「というわけなのかー」「なるほどねぇ…」
とにかく俺は光を追って走ってきていたら住宅街に似付かわしくないジャングルに迷い込み、突然走ってきた知らない人にダイナミックダイブヘットアタックを食らって頭に真っ赤な噴水を作ったということを伝えた。
意味がわからない?
仕方ないだろう!俺だってよくわからないんだ!
「そーいえばさ」
「はい?」
「いまさらだけど私たちが見えるんだね」
・・・・・。
「…って!そういえばそうじゃん!」
「ひいっ!な、なんですか唐突に!」
さて、私を知っている人はきっとこう言うでしょう。
お
前
、
前
の
小
説
ど
う
し
た
!
…ごめんなさい。ほんっとにごめんなさい。
なんというか、書いてて辛くなってきたんです。主人公のクールさが。
もっとはっちゃけたいんですよ。
というわけで始まりましたヴァレンタ=ルヴェリエ。
何日経ちますかね…更新停止から。その間は前の小説そっちのけでこれ書いてましたからね。
ヴァレンタ=ルヴェリエ、この言葉の意味は、
「じゃあね、また会おう」
という意味で、昔に滅びてしまった国で使われていた言葉が由来しています。
今の話の成分は100%嘘でできています。
響きだけで、適当です。
結局書き出したきっかけは前の小説ではっちゃけられなかった反動です。
がんがん前半ははっちゃけます。だけど後になると多分だんだん普通になると思います。
…長々と書きましたが、まあ、なんというか。
前の小説で評価してくださった方々、返信せずごめんなさい。
そして、このヴァレンタ=ルヴェリエ、楽しんでいただければ嬉しいと思います。
皆様、よろしくおねがいします。
作者 菜ッ子より。