表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
71/86


「ワァ、眺めが凄く好いよ」


「あ、ホントだぁ」


「ほら、お茶を入れたから炬燵に入りなさい」


「「ハーイ」」


お母さんに声をかけられて私たち姉妹も掘り炬燵に足を入れ座る。


ん? 炬燵に入れた足が何かを踏んづけた。


炬燵布団を捲り中を覗き込んで踏んづけた物を見る。


『髪? 違うな……あ! 鬘だ』


手を伸ばし指で摘んで拾い上げる。


「これ炬燵の中に落ちていたけど、前の人が忘れて行ったのかな?」


「それなに?」


「鬘」


「フロントに持って行ってあげなさい」


「ウン、そうすキャ!」


突然身を捩るようにして鬘が動き出したので私は鬘を放り出す。


放り出された鬘はその下面に虫の脚のような物を多数生やしてカサカサカサカサという音をたてながら、遅れて部屋に入って来たお父さんが開けた入り口の戸の隙間から外に走り出て行った。





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ