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雪達磨がコロ………………


「ウイ、ヒック」


酔っ払いが雪が舞う夜道を歩いている。


「課長のクソがぁー、少しは人の話しを聞けよ……クソがぁー。


ん? テメェも俺の事を馬鹿にしてるのかぁ? 


喰らえ! ハハハハ、ざまぁみろ」


酔っ払いが道の脇に立つ等身大の雪達磨を睨み付け、罵声を浴びせてから蹴り倒した。


「ヒック」


ゴロゴロゴロゴロ


「ん? 何の音だぁ?」


酔っ払いが何かが転がる音を聞き振り向き、歩いて来た後ろを凝視する。


「んー、何にもねえな、空耳かぁ?」


後ろを見ても雪が舞う夜道が繁華街の方に延びているだけ。


「ま、いいか、ヒック」


向きを変え歩きだす。


ゴロゴロゴロゴロゴロ


「何だぁ?」


酔っ払いはまた後ろを向く。


「んー? 何にもねーな、飲みすぎて幻聴でも聞こえたか? ハハハ」


よろけながら酔っ払いはねぐらのアパートに向けて歩き出した。


ゴロゴロゴロゴロ


「何だよ?」


もう1度後ろを向く。


「んー、ん! あれ? 蹴り倒した雪達磨、あんな近くだったっけかぁ? 


ん、違うヤツだろ。


帰ろ帰ろ」


ゴロゴロゴロゴロゴロ!


「何だよ? ゴロゴロゴロゴロうるせぇなー、うるせえー! 静かにしろ!」


振り向き、後ろに罵声を浴びせる。


「ん? あれ? 雪達磨、あんな近くだったっけか?」


蹴り倒した時より数倍以上の大きさになっている雪達磨が、十数メートル先に横たわっていた。


「んー? 飲み過ぎ? それとも夢かぁ? 歩きながら眠っちまったかぁ? ハハハ、早く帰って寝よ」


ゴロ!ゴロ!ゴロ!ゴロ!ゴロ!


酔っ払いが後ろをむく。


「ヒィ!」


雪達磨が目と鼻の先に横たわっている。


「蹴り倒されたのを怒って追いかけて来たのか?」


酔っ払いの酔は一気に冷め、酔っ払っていた男は悲鳴を上げて駆けだした。


「ヒィィィィーー!」


ゴロ!ゴロ!ゴロ!ゴロ!ゴロ!ゴロ! ブチュ!
















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