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「熱燗4本追加お願いします」


部屋の内線電話で酒の追加を頼む。


男手一つで育て上げた4人の息子たち、最後まで独り身だった次男も去年の夏やっと片付く。


息子たちは皆家の近くに住居を構えているが、正月はそれぞれの伴侶の実家に里帰りした。


家で1人寂しく正月を過ごすのも何なので温泉に浸かって年を越そうと山奥のひなびた旅館に泊まり、今掘り炬燵の上に並べられた豪華な料理を肴に1人手酌で飲んでいる。


「お待たせ致しました」


部屋の戸が開けられ仲居さんが中に入って来た。


仲居さんは炬燵の上に徳利4本を置き空になった徳利とビール瓶をおぼんに乗せ、徳利の一つを手にして私が持つ杯に熱い酒を注いでくれる。


「ありがとう。


貴女も一杯如何ですか?」


「宜しいのですか?」


「どうぞ。


1人手酌で飲むより貴女のような別嬪さんと差し向かいで飲んだ方が美味しいですからね」


「頂きます。


ハアー美味しい」


「さ、もう一杯どうぞ」


「ありがとうございます」


この仲居さん酒好きらしく掘り炬燵に足を入れ座り込み、次々と杯を開ける。


2人で飲んだ所為で直ぐ持ってきて貰った酒が無くなったので内線電話に手を伸ばしたら、仲居さんが「私が言って来ます」と言いぃぃぃぃーーヒィィィィーー。


仲居さんの首がグングン部屋の外に伸びていくぅぅぅぅーーーー。




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