表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/4

俺、料理長になる。

 俺は、ハーレム天国にいる!と素直に思いたいのは山々なのだが、ここの女の子みんな怖い!

 何されるかわかんない!


 数分前に里美がバイトから帰ってきて、桜と2人で買い出しに出かけた。このシェアハウスは駅近でスーパー、コンビニ両方とも近くにある。


 さて、料理は誰がするのだろうか。ここで俺がかっこいいとこ見せるべきなのか?

 小さい頃から、両親は共働きで料理だけは自信がある。


「まぁ、何作るかは材料見て決めるか⋯⋯。」


 キッチンのある1階へと向かう。

 柚子の部屋の前を通ると相変わらずアニメの音が聞こえてくる。

 どんだけ大音量で見てんだよ。


 キッチンに到着し、冷蔵庫を開く。


「な、何も無いだと!?」


 ミネラルウォーターと栄養ドリンク以外何も入っていない!


「だ、だから買い出しに行ったんだよな⋯⋯。」


 頼むから、材料買ってきてくれ。


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 数分後、2人が帰宅して袋の中を見ると、大量のお菓子とカップ麺、冷凍食品!

 材料がひとつもない!

「まぁ、こんなところだとは思ったけど⋯⋯。一体誰が料理してんの!?」

「電子レンジと給湯機?」

 しれっと桜がそう答える。

「桜、1年ここに住んで同じ生活を?」

「そうだよ?何が変?」

「だから、背が伸びないんだよ?」

「うるさい!余計なお世話!」


ガコン


 凍った冷凍食品で叩かれた。

 数日後には、頭が胴体に埋め込まれてそうだ⋯⋯。


 仕方なく、今日は4人でカップ麺を食べることにする。

「頼むから、野菜とか肉とか買ってきてくれ!」

「なんで?美味しいじゃんカップ麺!」

「健康に悪いし、太るよ⋯⋯。」

「私、全然太ってない!」

 里美がお腹を出してペちペちしてくる。

「分かったよ。けど、飽きるだろ!」

「いいけど、誰が料理するの?」

「俺がするよ。」

「男飯ってこわぁーい。」

 桜がそう言う。

 桜の方がもっと怖いと思う。何されるかわかんねぇし。


「いいよ。私、健くんのご飯食べたいわ。」

「ゆ、柚子ちゃん優しいね。」

「私は、誰が作ったものでも食べるけど。」


 全くこの集団は人を落ち込ませるプロなのだろうか⋯⋯。


「岡野料理長頼んだよー。」

 桜にそう言われた。

「はいはい。」


 こうして俺は、料理長に就任した。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ