国王は尊敬できる人?!
と、まぁそんなことがあり俺は、いや俺たちはドラゴンと対峙している。
なぜ俺たちかと言うと、結梨たちが本当に俺がフェンリルなのか確かめたいとのことだ、それに加え何故かアーサーとエリーが護衛も付けずについてきている。
「いや、なんでエリーとおっさんが一緒について来てんのさ⁉︎」
すると案の定アーサーとエリーが互いに顔を合わせ順番に
「戦ってるのを」
「見たいから」
そして挙げ句の果て声を揃え
「「城を抜け出して来た!」」
「なにやってんの!?流石にそれはダメだろっ!」
ちなみに、このツッコミは俺でもなければ結梨でも護でも暁人でもなく白亜でもない。
なんと、驚くことにあの超寡黙な悠馬が突っ込んだのだ
俺たちはというと全員声を合わせて
「「「「「あの悠人にツッコミをさせるとは…あの親子なかなかやるな(ね)(わね)」」」」」
とおっさんとエリーにある種の尊敬の眼差しを向けている
「そこの人間たちよ我らのことを忘れておるじゃろ?そろそろ泣くぞ…」
「人の言葉が解るのか、なら話が早い。
なぜ王国の方へ向かっている?」
「ようやく我らのことを思い出したと思えば詫びの言葉もなく話を進めるとはつくづく無礼な奴じゃの…。まぁよい、答えてやる。
……冒険者とかいう輩が腕試しや我を倒して名を上げようとしてしょっちゅう挑んでくるのだがそろそろ鬱陶しくなってな、だからそんな愚かな人間どもを滅ぼそうというわけじゃ。だからお主らにも死んでもらうぞ!」
「鬱陶しいのは解るが俺の住処を壊させるわけにもいかないからな本気でいかせてもらうぞ」
俺は解除と念じ、狼の姿に戻った