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旅立ち

(追記)

2/26改稿しました

「ま、魔法の解説はこんなとこかな?んで、これからどうする?」

「そうだな・・・」

『まずは街に行くべきでしょう。』


リーバラスがまたも唐突に文字を浮かび上がらせてくる。


「今回は神様の言う通りだろうな。街に行き、色々と準備を整えなければ。」

「いやちょっと待て強盗。」


そこで翔太が止めてくる。


「ん?何故止めるんだ?」

「お前忘れたのか?今のお前の体は有名指名手配犯のライオルドなんだぞ?街に入ったら速攻で御用になるわ!」

「むっ・・・それもそうか。」


すっかり失念していたらしく木崎が呻く。


『それについてはその顔をなんとかすればいいのでしょう?』

「出来るのか?」

『ライオルドさんは顔とかヒゲやばいですし髪も伸び放題ですからこれさえ処理してしまえばなんとかなるんじゃないですかね?』

「そんなに酷いのか?」

「おう、どっかの狩猟民族みたいだ」

「そんなにか。」


ちなみにライオルドの顔はヒゲと前髪でよく分からないことになっている。


「なんでそんなになるまで放っておいたんだ・・・」

「記憶によると、面倒臭かったようだ。」

「邪魔じゃねぇのかな・・・まあいい、散髪道具は所持品の中にあったから俺が切ってやる。」

「できるのか?」

「ああ、ルティナは自分の髪は自分で切ってたからな。」


〜3分後〜


「お、おおう・・・」


翔太は髪の毛を整え髭を剃ったライオルドの顔を見て思わず声を上げた。


「これ本当にヒゲと髪切っただけなのか?」

『ええ、ヒゲと髪を切っただけですね。』


そこには見違えるようなイケメンが立っていた。


「そんなに違うのか?」

「天使と悪魔ぐらい違うな」

「そんなにか・・・」


木崎は鏡がないので自分の顔が分からないでいる。


「そんぐらい違えば問題ないだろ。明らかに別人としか思えねぇよ」

『そうですね、見違えました。』

「これなら街に行けるな!」

「ちょっと待て。」


そこで木崎からストップが入る。


「ん?どした?」

「お前もその体は、元々王女なんだろ?それは大丈夫なのか?」

「あー家飛び出してからもう10年経ってるし顔は分からないだろうし、偽名さえ使えば問題ないだろ。今までも問題無かったみたいだしな。」

「それもそうか・・・いや待て、王女関係無しに、その顔を知っている護衛していた商人などの関わっていた人々についてはどうなるんだ?」

「あっ・・・・・・どうしよ?」

「俺に関しては顔が違うから問題ないが、そいつらとお前が鉢合わせすれば騒ぎは免れないぞ。」

「うーむむ・・・」


翔太は腕を組み目を閉じて考え始めた。そして、30秒くらい考えて、


「まずはその商人が向かったと思われる街とこの体が行ったことのある街以外で一番近い街を目指そう。そこには長居せずに、さっき言った街から離れる方向に向かって移動していこう。幸い一番近い国がどちらでもない『水の都』と呼ばれているセリオンの街があるからそこに行こう」


そう言った。木崎から見て翔太は考えるタイプではないと思っていたのでこの返事は意外だった。


「意外と真面目に考えていたんだな。」

「お前馬鹿にしてないか?」

「なんせ爆弾を持っている人に特攻かますような命知らずだからな。それぐらい考えられるならそんな馬鹿な選択などしないだろう。」

「うっ・・・なんもいえねぇ」


木崎に言い返され翔太は落ち込んだ。


「まぁ、なんだ、さっきお前が提案した事は正しいだろうからそこに行こう。」

「そうと決まればさっそく準備だな!」

『あのーすみません、もう盛り上がってる所悪いんですがもう夜ですよ?』

「「え?」」


2人は結局その日は近くにあった盗賊のアジトだった洞窟で寝た。ちなみに集めた死体はファンタジー世界らしく放置してると不死アンデット化するらしく使えた火の魔法で燃やし、埋めようとしたが、地面が岩肌で固く、掘れなかったので放置した。


次の日の早朝、木崎は目が覚めると同時になにか柔らかいモノが体の右側に押し付けられる感触がした。


「・・・?」


木崎は何故か嫌な予感がしながら目を開けずにその柔らかいものに手を伸ばし触ってみた。直後、


「んん・・・」


という呻き声がすぐそばで聞こえ、思わず硬直した。そしてゆっくりと右に顔を向けると、そこには


「ん〜・・・」


幸せそうな顔で眠り、木崎に抱きついている翔太がいた。そしてさっきの柔らかいものとは言わずもがな胸である。


「おい!起きろ!そして離れろ!」

「・・・んん〜」


翔太は聞こえてるのか聞こえてないのか体をもぞもぞさせさらに密着してくる。流石にここまでくっつかれると木崎も焦る。


「なんでくっついているんだ!早く離れろ!」

「・・・んあ?」


そこでようやく翔太が目を開けた。そして木崎と目が会い、


「・・・へっ?」


現状に気がつき、硬直する。


「え?ちょ、え?」

「いいからとりあえず離れろ!」


至近距離に木崎の顔があり少々パニックになっている翔太に木崎が言う。


「わ、分かった!離れる!」


そういい全力で離れる翔太。そしてぜーぜー言って呼吸を整えたあとに、


「えっと・・・すまん。」


すぐに謝ってきた。


「全く。起きたらお前が俺に抱きついてきてて驚いたぞ。」

「すまん・・・寝る時に俺、近くにあるものに抱きつく癖があるみたいで、しょっちゅう枕とか朝起きたら抱いてることとかあるんだ・・・」


翔太は顔を真っ赤にしながら謝る。これが男ならともかく、体が女なので可愛く見えてしまい、木崎はなんとなくいじり始めた。


「ほう?可愛い癖だな。それは修学旅行とか苦労したのではないか?」

「ぐっ・・・苦い思い出が!」

「良かったな、女に転生していて。男だったら同性愛者疑惑待った無しだな。」

「う、うっさい!」

『それはそれでありですね。ぐふふふふ・・・』

「なんかこの神様腐ってる気がするんだが!?」


あんまりいじってもかわいそうなのでリーバラスに対するツッコミが入ったところで話を変えることにした。


「それより、荷物を纏めて街に行くぞ。誰か通りがかっては面倒だ。」

「うう・・・分かった」


翔太は恥ずかしさに顔を真っ赤にしながら荷物を纏める。そして木崎は昨日寝る前に考えていたことを提案する。


「なぁ、とりあえずお互いの名前はこの体の名前で呼ばないか?」

「別にいいけど、なんで?」

「その方がこの体に馴染みやすいかと思ってな。あと、この後に及んで前世の名前で呼び合うのも変だろう。」

「うーん、それもそうだな。分かった、それなら改めてよろしく頼む、ライオルド。」


そう言って翔太ーーーーールティナ・ラナフォードーーーーーは手を差し出した。


「こちらこそよろしく頼む、ルティナ。」


木崎ーーーーーライオルドーーーーーはその手を掴み、握手した。


その後荷物の整理が終わり、体の前の持ち主が死んだ土地から旅立って行った。


世界を救い出すために。





『・・・私もリーバラスって呼んでもいいんですよ?』

「うっさい最弱神」

『ひ、酷い・・・』


やっぱり残念なリーバラスであった。


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