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プロローグ

(追記)

2/26改稿しました

俺の名は中尾翔太なかお しょうた。高校二年生だ。俺の両親は母は既に他界、父は海外に単身赴任しており、今は妹と2人で暮らしている。


今日は妹の高校受験の願書を近くの銀行前のポストに届けに行っていた。ちなみに何故妹本人が行かないのかというとこんな時期に妹が風邪をひいたからである。

まったく頑張らなきゃいけないときに自己管理を怠るとは。しかしそのお陰でいいこともあった。偶然俺の彼女と会ったのである。...え?なに?俺のことを哀れなぼっちのオタク野郎だと思った?確かにこんな自己語りしてる奴がフツーの人間とは思わんかもな。残念だったな、リア充だっ(ドヤ顔)。


ちなみに彼女の名前は愛川七海あいかわ ななみ。可愛くて、優しくて、正義感が人一倍強い。未だに俺の告白をよくOKしてくれたなと思う。あ、でも俺自身の顔面偏差値も低くはないと思うよ?そこら辺は勘違いすんなよ?まぁそんなことは置いておき、俺らはとりあえず銀行の中に入ってしばし談笑した。銀行の中は十数人くらいの人がいた。その中で俺らに気づいた男達が「リア充爆発しろ!」という目線で見てきたがそんなことは知ったこっちゃない。しばらくして、そろそろ帰って妹の看病をしなければと思い話を切り上げようとした時だった。

背がそれなりに高い肩大きめのバッグ、手にカバンを持った男が入って来て何故かカバンを人々のど真ん中に落とした。何だろうと思って見ているとそのまま男はカウンターに行き、


拳銃を取り出した。


さっき妹のお陰でいいこともあったと言ったがあれは撤回しよう。その男は


「通報するな。このバッグに金を詰めろ。」


と言い肩に掛けていたバッグをカウンターに置いた。正直俺は驚いたが拳銃だけなら後ろの客たちにも確保出来るんじゃないか?などと無責任なことを考えた。他の客も同じ事を考えた人たちがいたようだ。あまり緊張感の無い顔をしている。しかし男は、


「そこに落としたカバンの中には爆弾が入っている。この通りすぐに起爆出来るぞ。」


とスイッチらしきものをポケットから取り出した。だが、俺はこの時点でもまだ目の前の強盗がどれだけ危険なのか分からないでいた。爆弾だって本当かどうか分からないし、相手は一人だけだったからだ。

ふと、カウンターを見ると一人の勇敢な銀行員が通報のボタンらしきものを押そうとしているのが見えた。しかしそう簡単に上手くいくはずもなく、強盗に気づかれた。

俺は多分発砲はしないだろう、人は殺したくないはずだと、勝手に思った。一度銀行強盗に出くわした知り合いがいて、そいつが「ビビリな強盗だったみたいで通報されても何もしてこなかったんだよねー」と言っていたからである。ーーしかし、こいつは違った。


パァン!という音がしたかと思うと銀行員が足を撃たれて「ぐあっ」と声を上げ崩れ落ちた。客たちがざわつき、隣で七海が息を呑む気配がした。そして強盗は


「通報するなと言ったはずだ。次は殺すぞ。」


と言った。俺は急速に頭が冷えていくのを感じた。この強盗が危険だとようやく理解した。恐らく爆弾も本物なのだろう、この強盗は覚悟を持ってこんな事をしているのだと理解した。。強盗が容赦なく発砲した事で銀行員達は震え上がり、急いでバッグに金を詰め始めた。

こうなっては誰も強盗を止めようとはしないだろうと思い、ふと七海は不安がっていないだろうかと思い彼女の方を見るとーー彼女は強く、強盗を睨みつけていた。そう、彼女は正義感が人一倍強いのだ。

俺は焦った。このままではまずい、彼女が強盗に特攻する前にどうにかしなくては。ちなみに七海は格闘技の経験は0だし、運動神経も良くない。そんな彼女が特攻したところでどうなるかは火を見るより明らかである。俺は彼女を止めるためにはどうすればいいか考える。怪しい動きをすれば強盗にばれるし、恐らく躊躇なくこちらを撃ってくる。話しかけて止めようかと思ったが、恐怖と緊張で上手く声が出ない。

彼女は俺が止めようとしているのに気づいたのか一瞬こちらを見て一度頷き顔を戻し、そして今にも走り出しそうな体制に入った。

ヤバイ、どうにかして七海を止めなければ。もう手段を選んでる余裕はない、パニックになっていた俺はまともな判断が出来ず・・・彼女より早く、飛び出した。


七海より先に飛び出せば、七海は止まる。その考えが浮かんだ瞬間、走り出していた。彼女は止めれるだろうが、自分の安全など微塵も考えていなかった。その行動を見ていた全員が驚き俺を見た。それは飛び出そうとしていた七海も、

ーーーーー拳銃を構えた強盗も例外ではなかった。俺は咄嗟の判断で強盗に向かう途中で爆弾の入ったカバンを掴み、強盗に投げつけた。強盗は爆弾に衝撃を与えたくなかったのかバッグを両手でしっかりと受け止めた。その間に俺は強盗までの距離を半分ほど詰めていたが、強盗は慌てずにバッグを下ろし、俺に拳銃を向け躊躇なく発砲した。俺は直感でその直前に思いっきり右に跳んでいたが、躱しきれずに肩に命中し、血飛沫が舞う。


「があっ・・・!」


途轍もなく痛い。シャレにならん痛みだ。視界がぐらつく。だが、ここで止まっては意味がない。俺は無理矢理体制を立て直すと強盗への突撃を再開した。

強盗は肩を撃たれても止まらない俺に対し舌打ちすると、もう一度こちらに銃を向けてきたがその前に俺は強盗に向かって右肩から思いっきりタックルし、俺と強盗はカウンターに激突した。

周りの客が悲鳴を上げ離れていく。そして後ろから七海の声が聞こえた気がした。俺はそれらに構わず痛む体に鞭打って暴れる強盗を押さえ込もうとして、

ーーーーー何かを押したような感触がした。次の瞬間、強盗の腹の上にあったバッグから光が溢れるのを見たのを最後に、

俺の意識は、途切れた。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



気づいたら、真っ暗な空間にいた。

ここは何処だと声を出そうとして、自分の体の感覚が無いことに気づいた。正直どーなってんのか分からん。とりあえずさっきまで何してたっけと思い、強盗に特攻かましたことを思い出した。あ、そういえば七海は無事だろうか、大分離れていたはずだがーーーーと考えていると、


「気が付きましたか?中尾翔太さん。」


と女の声が聞こえた。なんか頭の中に直接聞こえてくるような変な感じだ。もちろん俺は驚いたが、とりあえず返事をしようとして、声が出なかった。

・・・どーすんのこれ。


「あ、心の中で伝えたいことを強く思って貰えれば分かりますよ。」


だ、そうだ。とりあえず色々聞いてみる事にした。


(俺はいったい、どうなったんだ?)

「あなたは残念ながらお亡くなりになられました。」


まぁ、そーだろーな。至近距離から爆弾の爆発うけてたもんね。多分今頃俺の体は木っ端微塵になってるんだろう。あ、七海は無事か!?


「ええ、無傷ですよ。さらに周りの客や銀行員も無事です。」


良かった。一番の懸念が解消された。しかし、俺は死んじまったかー。色々心残りあるんだけどなー。・・・たとえば、童貞のままだ。


「あ、もちろん強盗さんも死にましたよ。」


だろうね。むしろ死んでなかったらそれはそれで死にきれん。俺だけ死ぬとか犬死ににも程があるからな。


「今あなたと同じ空間にいますよ。」


へー。うん?

ーーーーー今なんて言った?


「強盗さんは今あなたと同じ空間にいますよ。」


はぁ!?ちょ、待てよ!何故強盗の野郎も一緒に!?てか、そもそも此処は何処だ!?


「ここは生と死の境目であり、世界と世界の隙間でもあります。」


うん、生と死の境目は分かるけど、世界と世界の隙間ってどういうこと?


「強盗さんと全く同じタイミングで質問しないでください。声が2重に聞こえて聞き取りづらいです。」


いや、そんな事情なんて知るかよ!つーかお前誰だよ!なんでそんなこと知ってるんだよ。


「ああ、私はあなた達から見て異世界の転生神、リーバラスと申します。よろしくお願いします。」


マジか。この人神様だったよ。ヤベェすっごい失礼な言葉使いしちゃってたよ。大丈夫なのかな?


「あ、敬語とか必要ありませんので。むしろ人と話すの自体苦手なのです。」


そんなんで大丈夫か転生神。人付き合い苦手って。


「いつもは死んだ魂の罪を確認して自分の世界の適切な所に転生させてるだけですから、基本的に話さないのです。」


そんなシステムなのか。こっちの世界も同じなのだろうか。

ーーーーーってあれ?じゃあなんで今人間と、しかも異世界の人間と喋ってんの?


「それには事情があります。それを説明するために、まずは私の存在する世界が今どんな状態なのかを説明します。」


あ、これ長くなるパターンじゃね?


「長くなりますが、聞いておかないと後で困りますよ。」


宣言された。だがまぁ聞いておくべきだろう。これで聞かなかったから後々めんどくさそうだ。


「まず、私達の世界には魔法や、錬金術などが存在し、また、私のように神が存在します。あなた達の言うところのファンタジー世界ですね。」


マジでか。あの、人間誰しも少しは夢見るファンタジー世界か。

てか、その言い方だと俺らの世界には神いないみたいな言い方だな。


「いませんからね。あなた達の存在する世界は、唯一魂が生み出される世界、いわば魂の源泉なのですから。」


うん、意味わからん。どゆこと?


「私達の世界では、生まれてくる生命全てに、外の世界から魂を持って来て宿しているのです。しかし、あなた達の世界では、生命の誕生と共に脳が魂を生み出すのです。そしてその魂はあなた達が海馬と呼ぶ部分に宿ります。」


え〜〜っと。つまり、俺らの世界でしか魂が生まれず、他の世界には俺らの世界で死んだ生物から抜けた魂が行き渡っていると。


「そういうことです。それ故に神による干渉が出来ないので、神があなた達の世界には存在しないのです。」


なんだか世界の重要な秘密を知った気がする...


「まぁそこは今回あまり関係ないので置いておきましょう。」


え?関係ないの!?めっちゃ重要そうに感じたのに。


「今回は私達の世界の神のことで問題が発生したのです。そして、あなた達にはその問題の解決を、手伝ってほしいのです!」


成程、それを頼むために話すのが苦手なのに俺らに話しかけてるわけか。しかし、神絡みの問題ってスケールでかそうだな。

ーーーーーで、具体的にはどんな問題が?


「単刀直入に言いますと、このままでは世界が滅びます。」


やっぱりスケールでかかったよっ!なんだ?神が人間に絶望でもしたのか?


「現在、私達の世界で正気を保っている神は私だけなのです。そして、狂った神達は人類を滅ぼそうとしているのです。」


それめちゃくちゃヤベェじゃん!?ってかどうなったらそんな事になるんだよ...


「私もどうしてこうなったのか、詳しくは分からないのです...なので、その調査も頼みたいのです!」


うーーーーん・・・大体事情は分かった。けれど、


「けれど?」


なんでわざわざそれを俺に頼むの?自分で調査すればいいんじゃ・・・


「先程言ったとおり、私以外の神は正気を失っており、人類を滅ぼそうとしています。しかし、人類を直接滅ぼすためには世界に顕現する必要があり、そのためには全ての神の同意が必要なのです。その中には私も含まれます。なので、私が正気でいる限り、人類が滅びることはありません。ですが、なにせ私以外の神が全て正気を失っているので、私の力を奪ってしまおうと、全ての神が私を襲って来たのです。その結果、私は力の大半を失い、また、自由に動くことも難しくなりました。そのため、私は世界の調査に行けないのです。・・・・・・長文疲れた。」


最後のセリフで色々台無しな感じがするが、俺に頼む理由は分かった。つまり世界を滅ぼされないためには下手には動けないと。だから、俺をその世界に転生させて、世界を救って貰おうってことか。


「はい。その通りです。あ、強盗さんにも同じ事を頼んでいますよ。」


ーーーーーはぁ!?強盗も転生させんの!?


「いや、1人で世界救えなんて流石に無理でしょう?」


ーーーーーそうかもしれんが他に人選はなかったのかよ・・・


「私の力の及ぶ座標がどちらの世界もちょうど良かったのです。ちなみに2人以上転生させるチャンスは10年ぶりです。」


制約みたいのがあるのか。まぁ力の大半を失ったって言ってたもんな。


「出来ればもっと大人数で送り込みたかったのですが、これ以上の転生は力が足りません。元々、この転生はかなり特集で、力を多く使うのです。」


特殊な転生と言うと?


「本来の転生とは、魂に刻まれた記憶は消去し、新たに生まれてくる生命に宿らせるものです。しかし、あなた達の場合は魂をそのままに、しかも1度死んだ体に転生させるのです。」


成程〜。

・・・おいちょっと待て、1度死んだ体に転生させるって?


「あ、言っていませんでしたね、記憶を残す場合は新たに生まれてくる生命には宿らせることが出来ないのです。安心してください、器となる体はかなりの才能を持っていますから。」


いや、そこ心配してるんじゃないんだけども・・・つーかさっき言ってた座標って双方の世界の死体のことを指してるのか。

ってことは異世界の方も2人死んでるのか?


「いえ、30人くらい死んでます。今回はその中でも最も強かった2人に転生させます。というかその2人以外は既に死亡して一時間経過しているので転生が不可能です。」


タイムリミット短くね?まー死者蘇生に近いしそんなもんなのかな?


「ちなみにこの空間は時間の流れがものすごくゆっくりなので、ここでどれだけ話しても全然時間は経ちません。」


わーお、精神と〇の部屋かな?さらっと凄いことしてるな。便利だ。


「それでは改めて頼みます。私達の世界を、救って貰えませんか?」


今の俺に断る理由はない。一度死んだ俺らを蘇らせてくれるようなもんだし、何より、ファンタジー世界というのだから面白そうだ。

俺でよければ、力になります!


「ありがとうございます!強盗さんも快諾してくださりました。

それでは、あんまり長く話していると他の神に気づかれる可能性もあるので、今から転生させますが、よろしいでしょうか?」


ーーーーーえ、今?ちょっと待って、もうちょっと心の準備させてくれ、


「ぶっちゃけこれ以上話していられません。コミュ力の限界。」


ぶっちゃけちゃったよこの転生神!なんか急に不安になってきたわ!


「それでは、くれぐれも世界をよろしくお願いします!」


おい待てやコラァァァァ!

ーーーーーその言葉と共に、俺の意識は再び途絶えたーーーーー

多分不定期にやっていくのでよろしくお願いします。

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