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3つの中の1つの話 神崎杏


こっちを見て欲しい…。


私こと神崎杏はずっと昔からそう思っていた。


私を見て欲しいと。


私は黒崎志希のことが好きだ。


彼のみんなを引っ張っていくところが、私の臆病な気持ちには相性がいいのかもしれない。


だからこそ、私は彼にこっちを見てもらいたかった!


でも、振り向いて欲しかった彼が見ているのはいつも全然違う…私とは違う方向だった。


そう、三ノ宮詩織。


彼がずっと見ていたのは彼女だった。


私はすぐに分かった。彼は彼女のことが好きなのだと。


彼女はとても可愛かった。


同性である私もそれは思うことだった。


それに、学校でも評判の良い女の子だったのだ。


だから、彼が彼女のことを好きなのは別におかしい話ではなかった。


だから、私は彼女になろうとしたのだ。


そうすれば、彼女を好きな彼は私を見てくれると、そう思ったから。


長かった髪の毛もバッサリ切り、ショートヘアーにした。


少しでも彼女に近づこうと、彼女に似た性格になろうともした。


そうやって少しでも彼の気を引こうと思った。


しかも、彼女は隼人と相思相愛だった。


だから、私を絶対に向いてくれると思っていた。


でも、彼はこちらを向いてはくれなかった…。


そして、分かった。


私では駄目なのだと…。


少し諦めかけた。


でも、私は彼が好きだった。


だから、私は彼のことを好きでなくなることは出来なかった。


そして、彼が見ていた者は遠くの地に行ってしまった。


私は悲しさとともに、少し嬉しかった。


これで、私を見てくれると思ったから!!


でも、彼は見てくれることはなかった。


彼はずっと、何かが抜けたように「ぼーと」するだけだった。


同様に、隼人もそうだった。


彼も詩織が居なくなってからは、黙って教室の席で座っていることが多くなった。


健二も今までの元気は無かった。


私は思う。


本当はこの時から私達のグループが壊れたのだと。


それだけ、詩織の存在は大きかったのだ。


私は寂しかった。


私達の居場所は無くなったから…




そして、3年前詩織が帰ってきた。


私はまた彼の視線を奪われると思いつつも、嬉しかった。


やっぱり、あの居場所は大事だったから。


そして、私は心の中で彼女のことを、ライバルのように思っていたのかもしれない。


だから、私は嬉しかった。




でも、彼女の言葉は私の心を傷つけた。


彼女に心をボロボロにされたのだ。


彼女の放った一言は凄く重くて、死刑宣告をされたみたいだった。


そして、壊れかかっていた居場所は音を立てて崩れていった。




そして、そんなことがあったのに…。



それでも、彼は彼女を見ていた。


彼はずっと遠くにいるであろう彼女を見ていた。



そして私は思った。


彼は彼女という呪縛に縛られているのだと。


なら、その縛りを解かないといけないと。


縛りを解くのが私なのだと。


そして、私を見てほしい…と。




ー昼休みー


「え?詩織ちゃんが?」


私が教室で読書しているところにいきなり現れたと思ったら驚きの話を聞かされた。


私は隼人の言葉に耳を疑った。


「あぁ、詩織が帰ってきたらしい。俺はまだ見てねぇが、志希のクラスに転校してきたらしいんだ」


彼は頭をかきながらそう言った。


「志希君のところに…」


なんで、志希君のところに現れたの…。


クラスを決めたのはたぶん先生だから、偶然だというのは分かってる。


でも、嫌だ。


また、あの女のせいで壊される。


もう、壊すものなんてないのに、壊れる…。


次は精神?それとも肉体?


もうやだ…。


あんな思いはしたくない…。


「まったくなんで志希なんかのところに…」


「なんでだろうね…」


彼はいつものカッコいい姿とは打って変わって、すごくムカついているように見えた。


彼の顔から憎しみが手に取るように感じられた。


隼人も同じ考えなのかな…。


いや、隼人も彼女のことが好きなのだ。


たぶん、彼は自分の所に彼女が現れなかったことに怒りを感じているのだろう。


私は自分の手を強く握っていた。


もう、志希君が苦しむ姿は見たくない…。


助けよう。


あんな女のいいようにはさせない。


たとえ、殺してでも…


たぶん、そうすれば志希君や隼人は、自分を憎むだろう。


でも、私はそれをよかれと思って選ぶ。


殺してでも、彼が助かるのなら…。


彼が呪縛から解き放たれるなら。


私は何でもやる!!




そして、私こと神崎杏は以下のことを胸に刻んだのだ。


『黒崎志希を助ける』と。





書くの遅いですね…


本当すいません!ww

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