過去の解決 その2
トラブルと言うのは、何度も連鎖して起こる物である。
起こらない時は全然起きないのに、起きる時は何度も起きる。
そう、今俺の前にも新たなトラブルが来ていた。
「志希君をわたしてくれないかな?」
そう言うのは、神崎杏。
彼女は俺達が学校から帰る時を狙って現れたのである。
ってか、昨日もあって今日もですか…。
もう、死神でもくっついてるのかな…。なら、林檎でもやるから、帰ってほしいぜ…
「何ふざけたこと言ってるのかな~。志希君を渡すわけないじゃない」
そう言うのは、三ノ宮詩織。
彼女は退屈そうに髪を弄りながらそう言った。
「志希君が貴方にもて遊ばれるのを見てるのは嫌なんです!」
お、いいぞ!
俺はもうくたくたなんすから…
詩織は髪を弄るのを止めて、不気味に笑いながら言った。
「あら、もて遊ぶとは酷い言い方ね。私はそんな最悪な女じゃないわよ♪」
ナニイッテンノコイツ
お前が最悪な女じゃなかったら、大体の人はいい人になるだろうが!
「あ~そう。詩織ちゃん私はね、貴方のことを尊敬してたんだよ。みんなに慕われて、可愛いから…だから、私は貴方になろうともしたよ。でも、こんな女性だとは思わなかったよ…」
詩織はまだ笑っていた。
まぁ、俺も知っていた。
能力で聞こえてくる声。
その中にそんな声もあったから…。
「そっちが、勝手にそう思ってたのでしょう?別に私はそんな綺麗な女の子だったつもりはないわよ」
詩織の言葉に杏は下を向いてしまう。
杏は詩織が、小学校の頃の人格と違うと言うのは知らない。
だから、仕方ないと言えばそうなのかもしれない。
確かに、小学校の頃の詩織はもっと優しい女の子だった。
でも、今いる詩織は違うのだ。
「そうね…私が勝手に言ってるだけね…でも、だからこそ志希君を貴方に渡すわけにはいかないのよ!」
杏は大声でそう言うと、バックから光る物を…って、ナイフじゃないかよ!!
おいおい、杏さん?それはヤバイ…。
「おい!杏そんなのしまえよ!!」
『志希君は黙って!』
俺の声は二人の声に跳ね返された…。
「杏はそんな人じゃないと思ってたのにな~」
詩織は杏を見ながら、臨戦体制をとる。
「あんたを殺してでも、志希君を守りたいのよ!!」
杏はナイフを構える。
…ガチで殺し合いするの?
あれ?やっぱりヤバくね?
「行くよ!」
杏は地を駆け、詩織に向けナイフを振る。
詩織は後方に下がることで回避。
杏は喧嘩とかするわけでもないし、無論ナイフを振るったこともないだろう。
だからこそ、初心者のそれは危ないのだ。
最悪、自分自身も切りかれない…。
詩織もそれを分かって回避したようだった。(なんとなく)
「このっ」
詩織は地上を駆け、一気に杏との距離を詰める。
そして、ナイフを持っている手をとり、無理やりナイフを取ることに成功した。
「くそっ……」
杏は負けを確信したのか、座り込んだ。
あれあれ?昨日も同じような光景を見たような…。
「どうしてよ…なんで、志希君は私を見てくれないのよ!」
杏は俺に問い詰めるように言った。
無論、俺は杏の心の声を聞いていた。
でも、何も言えなかったんだ。
だって、俺は詩織を見ていたから。
まぁ、それも分かっていたようだが…。
「ごめん…俺は…」
俺は…詩織が好きなんだ。とは、言えなかった。
なんでだろうか…。
「あーそうだよね…言わなくても分かるよ。詩織ちゃんが好きなんだよね?あーうん。分かるよ…やっぱり、詩織は殺す」
杏はバックから次のナイフを取りだし、詩織に向かって走り出した。
「あんたね…」
詩織はそう呟くと、杏の腹に蹴りを叩き込んだ。
「ぐっは…」
杏は蹴りをモロに喰らい、その場から吹っ飛ばされた。
うわ…痛そう…
俺がここで、杏の手当てに行くと、同じの来そうだから止めとく。
俺もさすがに命を賭けられない。
「あんたさ、ストーカーみたいなの卒業しなよ。気持ち悪いからさ」
そう言うと、詩織はスタスタと歩き始めた。
「なぁ、昨日と同じようなこと言うけど。あれ、杏のために言ったんだよな?」
まぁ、邪魔だったのだと思うけどさ、それ以上に…。
「杏の尊敬からの照れ隠しか?」
俺がそう言うと、目線を反らした。
当たりか。
「まぁ!嫌な気分はしないからね… 」
彼女は、彼女なりにみんなのことを思っていた。
なら?彼女はどうなんだ?
今、どんなことを思っているんだ?
俺は能力がないと何もわかんねぇのかよ…
「ねぇ、志希君…質問なんだけどさ…」
彼女がこちらを見ながら言った。
あれ?なんか口調が変わったような…
「志希君は私のこと… 好き?」
なんか、本当雑ですww




