1話 -領域内-
西暦2250年
人類が進化を成し遂げたと確認されたのは2180年の7月
どの国にも属さない無法地帯での反応で全世界が知ることになった。
核の使用ですべての生物が生きることもできないといわれている汚染された領域でも生きている人類が現れた。
はじめはただのデマや合成など色々な憶測が出た。
しかし、調査によるとその人物は自身の空間を持っていると話していた。
世界のバランスが不安定な現状での奇妙な出来事
しかし、汚染領土を復活させられるなら全ての国が領土の拡大がされる
そんな異能が全世界に知れ渡った。
そこからその異能が発現する人類が多くいた。
どの国もその人物を取り込み自国の利益にするために動く。
異能には様々なものがあり多種多様な進化が見られた。
この異能が世界に知れ渡ったころと同時期にある事件が起きる。
アフリカ大陸の南の国が崩壊したと知らせが入った。
また戦争かと思う中どの国も戦争には参加していないことが分かりテロ組織の仕業ではないかと結論が出ようとしていたがある生物が見つかる。
その生物が捕らえられたが今までの生物とは異質な存在だった。
今までの重火器では傷もつかず生命反応もない。
死体が動いているかのような奇妙な反応。
生きている生物には攻撃するが肉や死体などには一切反応しない。
研究は何の成果もなくその生物は塵のように消え去った。
その生物は日を追うごとに目撃情報が多くなり汚染範囲を占領している状態となった。
人類の敵ともなりうる生物の出現は世界同盟まで大きくなり、人類対人類ではなく人類対生物となった。
人類側は異能の解析が進み一定の安全である領域を手に入れた。
しかし、これは異能者の中でもより優秀なものが必要となり異能が発現するものは軍へと入ることが当たり前のようになった。
領域を作り上げる異能者。通称、領域者 と呼ばれるようになった。
領域者は領域の維持、汚染生物の駆除、汚染区域の調査、奪還が主な仕事だ。
領域者の異能は3つに分けられる。
・ 領域守護 展開した領域外からの攻撃を防ぐ
・ 領域干渉 展開した領域内へ干渉する
・ 領域外干渉 展開した領域外へ干渉する
この3つが主になり、ここから派生していく。
領域者育成をすることで国は守られるので育成施設にはとても力が入っている。
領域者学園などの学校が建てられ、小さい頃から育成することで多くの優秀な領域者を産み出す。
各国はその育成に追われる。
国ごとで求められる異能がある。
汚染領域と隣接する国は領域守護が強く求められる。
汚染領域に隣接はしていないが比較にある国は領土拡大のために領域干渉、領域外干渉が求められる。
国と立地により求められるものの差で起こりうることがある。
日本は、海に囲まれている立地のため守護よりも干渉が求められる。
その為、守護は少し軽視されることがあり学園では不遇の扱いを受けることもある。
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「あいつ守護じゃん。なんでいんの?」
周りからはそんな声が聞こえる。
やはりこの学園もか、、、
【 国立領域学園東京校 】
日本にある8校の内の1つである東京校でもこの有様である。
受験に合格してきているのは同じはずなのにこんな事を言われる。
守護がどんだけ軽視されているかわかる。
「優!こっちこっち!」
自分も好きで干渉の集まる場所に来たのではない。
こいつに呼ばれたから来たのに陰口が始まる。
相沢 紗夜
俺の幼馴染に当たる女
「紗夜。遅いぞ。」
「ごめんってー。ちょっと迷子になったの。」
紗夜にカバンを渡す。
「入学一日目で鞄を忘れるか。普通。」
「ありがとう。わくわくしすぎて忘れてた」
「じゃあ。俺は教室に戻るから。」
といい、干渉の教室を後にする。
「優ー。ありがとねー。」
手を振りながら教室へ入っていった紗夜。
俺の教室である守護は本校ではなく別にあるため急いで戻る。
守護だけ別校にあることから学校自体が守護を軽視している。
こんな扱いを受けるのも当たり前か。。。。
そして、遅刻ギリギリで教室に入ることができた。