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一歩踏み出す前と後 前の3

絶対に言ってはダメな事がある。

わかってはいたけれど、どうしても我慢できず突っ込んでしまった。伝えなければいけない事は全て伝えたのだ。何一つとして悔いなどあろう筈がない。

わけもなく。


「オドレ、二度目があるう思うとるなよ?」


ビキビキなさっていらっしゃるトワさんに、五体投地での謝罪を華麗に繰り広げ、何とか事なきを得たのだった。


「すいませんっす。全て自分が悪かったっす。」

「しょうがないですねぇ。次は止めて下さいねぇ」



「川上タロウさぁん。それでぇ…どうしますぅ?」


いや、俺が悪いからダメなんだろうけど、ほとんど説明がわかってないなあ。


ひとまず、

異世界に転移ができる。

転移する世界は三択。

能力が貰える。

転移は断っても良い。

異世界にそれぞれ設定された条件を満たせば、元の世界に帰って来れる。

元の世界に帰って来るときは、異世界でどれだけ過ごしていても、今から5分後である。

異世界では死亡しない。


って事までは何となく聞いた。

ここで帰ってもいいんだろうか?ダメだよなあ?

何よりおもしろそうだよなあ…帰って来れるんだもんなあ。ゲームみたいなモンかなあ?っていうか、優しい世界だなあ。


「もう一回、説明お願いします!」



一つ目の世界[グラルディオウラ]

剣や魔法の世界であるらしい。

現代で言うところの中世風ファンタジーゲームっぽい世界だそうだ。

設定条件は魔王撃破。

難易度はノーマル。


二つ目の世界[モウルリーニオ]

ナノマシンによる身体強化される世界であるらしい。

未来ディストピア風の世界で、人類が壊滅的な打撃を受けている上に宇宙人に侵略されかかっているそうだ。

設定条件は人類回復。

難易度はインフェルノ。


三つ目の世界[クーロルップ]

霊力や、神通力の様なモノがあり、まだ人と神の境界線が分かたれる前の世界との事。神霊と共にあり続けるかの瀬戸際なんだそうだ。

設定条件は人類進歩。

難易度はベリーハード。


本当にゲームじゃんか!?ただ優しい世界って言う事は無かったなあ。インフェルノとか、行ける気しないわ。


「トワさん、質問いいっすか?」

「もちろんですよぉ」

「本当に死んだりしないんですか?」

「もちろんですぅ。高次元存在の私がアフターフォローもバッチリですぅ」


死なない保証があるなら楽しめるかなあ?


「オススメの世界はあるんすか?」

「どの世界もオススメですよぉ。ただ初心者さんにはぁ、難易度インフェルノは大変かもですぅ」


そりゃそうですよね。行くなら一つ目の世界かなあ?


「ちなみにこれで帰るってのは?」

「ええ!?またまたぁ、ここまで説明聞いたんですからぁ、遊んで行って下さいよぉ」

「いや、説明聞いたんで、一旦帰ってから考えようかなと思って。準備とかもしたいし」


せっかく行けるなら、落ち着いて考えたいしなあ。着替えとか持って行きたいし。


「一回帰るとかはぁ、無しですからぁ、今決めて下さいよぉ。このチャンスは今回だけですぅ!」

「そうなんすか?」

「そうなんすぅ!今なら何と、能力を一つオマケいたしますよぉ!」


おお!ちょっと迷ったら特典が増えた!これはもうちょい悩むふりでもしてみたらもっとチートが貰えるかな?


「でもなあ…」

「わかりましたぁ、初期装備にぃ、オマケをお付けしますぅ。内緒ですよぉ」


うーん、それって、良いことなのかなあ?というか、内緒って誰に内緒にすればいいんだろうか?


「もう一声!お願いします!」

「これ以上はぁ、ゲームバランスが崩れちゃうのでぇ、ダメですぅ」


もう無理かあ…でも特典を付けてもらえたし、行ってみるかなあ?


「わかったっす。一つ目の世界でお願いします!」

「ありがとうございますぅ。一名様ご案内でぇす」


そう言いながらトワさんが、その太ましい右腕を左から右へと軽く動かした。

すると大理石の神殿だった周囲が砂が崩れる様に消え去り、真っ白な世界にと塗り変わった。


「うわあっ?!」

「ビックリさせてすみませぇん。もう、雰囲気作りの空間はぁ、いらないかなあってぇ」

「さっきの神殿って雰囲気作りなんすか?!」


ビックリだよ!あれ、ドアも無くなってる?


「ゲームのオープニングみたいな感じと思ってくださあい。実際はぁ、タロウさんの世界と私達の世界を繋ぐ感じのぉ、狭間の世界でしたぁ。次は能力付与でぇす」


なるほど。オープニングをみたら、次はキャラメイクって事かな?どんなチートが貰えるんだろう?

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