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ビラ

「魔王」

「だから俺様は神だ!」

いつもの玉座に座った平城に

ヨウコが話を切り出そうとしたら、平城は激怒した。


「魔王!何かこういったビラが配られています!」

平城はヨウコからビラを受け取ってみると。

「ッ……!?何だこれは!?」

何とそこには、平城の写真と『皆も魔王軍に入って悪事を尽くそう!』等という文面。

さらに平城の城の電話番号が書かれていた、ご丁寧に『悪魔的最強最悪の魔王の電話番号!』と注釈までつけられている。


「おい!どういうことだ!」

「いやー誰か知らないけど私たち魔王軍に協力してくれてますねえ」

「いや!俺は神だから魔王と誤解させるビラは迷惑以外の何物でもない!

クッ!神への冒涜は大罪なんだぞ……」


ヨウコはポリポリと頬を掻きながら、別にいいだろと言う顔を見せていた。


「アッ!小さく隅っこに”製作:テンセイヌ”って書いている!あの女神!神をばかにしている!」

「神が神を馬鹿に……?」

「くそ、こうなったら……459!459!」

459の番号をもった奴隷少女が平城に呼ばれると何処からともなくやってきた。


「何っすか?仕事させる気なら舌噛み切って今すぐ私死にますよ」

「いや、楽しい遊びの時間だ」

「フ―――ン。どんな?」

「このビラに対抗するビラづくり」


平城が、テンセイヌの作ったビラを見せると

「プッ、ギャハハハハハ‼‼」459はぼさぼさな髪を振り回しながら笑い転げた。

「おっけ、おっけ、それでできた平城のイメージをかき消すようなビラね」


ヨウコが、ボソリと呟く「……人に頼まず自分でつくればいいのに」

「フン、俺様は459が芸術センスを持つと神の目で気づいたのさ」

平城は、クククと不適に笑って玉座に腰をかっこよくすてきでいけめんにおろしました。


459は「まっ、私絵が好きだからいいけど」と作業に取り掛かりだしもうた。

「くッくッくッ」平城は不適に不敵に笑って作業の完了を待った。



そして、翌日。

「なっ、なにこれは‼」

久川は宿屋で町中にばらまかれたビラを見て驚愕していた。


『魔王軍に入らないやつは天誅だ!』と書かれたビラを見て、作成者459というのが隅っこに書いてあった。

久川は泣いた。

あまりにもビラの出来が良いからだ。

テンセイヌが作ったものは、何かダサかったが。これはかっこよすぎる。

感動した。

あまりの芸術性の高さに。


一方その頃。

「うああああああああああああああああああああ‼‼‼‼‼‼」魔王としてのビラをばらまかれ平城は困窮していた。

「そういえば魔王としてのビラをまくな、とは言ってませんね」ヨウコは冷静に言う。

「だからと言って……!」

怒っている平城にびくびくしながら459は言った。

「わ、わたしは悪くない!ちゃんとダサいイメージを払拭するようなビラを作った!」

「そうじゃねえ!俺様はっ、魔王のイメージが払しょくしたかったんだよオ!」


459は頭をポリポリと掻いて。

「……まあ、ガンバ!」

ヨウコは

「報連相はもっとしっかりしなければ」


平城の味方は、いなかった。

平城は泣いた。

神は孤独なものなのか、と。


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