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バインバインコンバイン

バインバインコンバイン、と。

古き良き酒場の都が勢いよく開かれる。

新たなる入店者を先客たちは睨みつけると

彼女は不適に笑って言った

「ふっふっふ、私は仲間を集めに来ただけさ」

久川九丁、その彼女が。


「ファンタジーでは、酒場で仲間を集めるのが王道らしいからね」

そんなことを言いながら、久川はカウンターの席にどかっと座り女店主に注文した。

「ビール、アルコール100%のやつ」

「ねえよバカ」

「だったら、仲間、私と一緒に魔王討伐の旅に出る奴」

久川は客をざっと見ながら聞いた、戦士、盗賊、魔法使い、司祭などの王道の奴ばっかりである。


ざわり。

一瞬酒場が、騒がしくなり静寂に包まれる。

返答は、無し。

それどころか、ぼそぼそと「そんな面倒な……」とか「あほくさ」とか「真面目に転生した職業やってる奴初めて見た」等という声が聞こえてきた。。

「……おいおい、こんな王道ファンタジーみたいな世界なのに、いないの?」

「当たり前じゃろ」

ローブをきた女が、久川に答える。

彼女は、マリア、アメリカからの転生者だから金髪である。

そして魔法使いである。


「わざわざ魔王討伐などという面倒なことをするやつがいるというのか?」

久川は、文句を言った。

「じゃあ、何で魔法使いとか戦士とか盗賊とかやってんの皆」

「そりゃあ、転生するときそういう役割になったからじゃ」

マリアは、特につまることなくいう。

そして続ける。

「おぬしだって、勇者になったから魔王を倒しに行くのじゃろう?」


久川は怒った。

「違う!そうじゃない!」

久川は、文句を言う。

マリアは、ふん、と鼻で笑って

「じゃあなぜ魔王を倒しに行くのじゃ?」

久川は堂々と答えた。

「そういう運命になったから」

マリアは、何も違わないじゃろ!と文句を言いそうになって、久川がそれより早く続けた。

「その運命を受け入れるって、自分で決めたから」


「私、転生したのって近所の暴漢に刺殺されたからなんだ

で、その時近くにいた人を守れず死んだの。

だからせめてこっちの世界ではみんなを守りたいなって」

「魔王って悪い奴らしいし」

マリアは、黙って聞いていた。

が、次の久川の言葉で口を開いた。

その言葉が

「アンタらみたいに、ただ流されてるのとは違う!自分で決めた!」

「フ……何も選ばぬという自分の選択もあるのじゃよ」


そして、すこし溜めて。

「っよし!ワシもついて行ってやろう!」

身長のわりにあまりない胸を張って、マリアは声を張り上げた。

「おぬしは若いが、気に入った!」

マリアは22だから久川とそんなに年は変わらないのに「若い」とはこれいかに。

亜世界転移とか月をなくした街とか私の作品は深いところですべて繋がっています。

しかし、どれも単体で楽しめるようにしています。

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