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内政チート、やってみた(い)

平城は本を読んでいた。

神として、人の世に触れるためだ。


視線を落として見ているのは最近一部で流行りらしい

『冴えない無職引きこもりの、足湯につかったら水が腐乱臭を放つようなこの俺が

内政チートで人生逆転した件』

を読んでいた。


「うーむ?いったい何が面白いのかわからんな」

その本の内容は平城に納得しがたいものだった。

具体的にはブサイクな男が異世界でハーレムを気づきつつ、なんやかんや村の王になって

なんやかんやでその村を管理して、なんやかんやで村が王国になって……というものだ。

「シナリオは都合よく上手くいくばかりだし、おまけにキャラの魅力もないし、テーマ性も感じない」


そう、この本の魅力が一切平城には魅力が分からなかった。

「くッ……これは人を知るために研究が必要だな、いったいなぜこれが人気だ……?内政を扱っているからか?」

「そうか!なるほど……だったら!ヨウコ―!カモンヨウコ!カモカモン!」

平城はヨウコ呼んだ!


「何ですか?いったい?」

「俺様たちはいったいどのような所を管理下に置いていた?」

ヨウコは舌打ちをして答えた。

「あなたが、魔王として働かないからこの城以外管理下にありません」

「困っている人がいないか見に行った村は?」

「管理下にありません」


仕方がない、と平城は首を振りながら悩んだ。

そして決めた。

「内政をこの城の中で行おう!」


――――――――――――――――――

「ということで、政治に携われそうなものを選りすぐって集まってもらったぞ!」

平城の玉座の前に

ヨウコ、459が集まった。

「……コノ城にいる全員じゃんか」459が突っ込みを入れる。

「この人魔王として仲間集めしないしガチャひかないから」ヨウコも文句を言う。


女二人でぼそぼそと行われる文句大会をかき消すように平城は高らかに叫んだ。

「政治とは何だ?何をすれば内政をしたことになる?」

459はこう答えた「粛清とか?」

ヨウコはこう答えた「国民の意見を管理物に取り込めばいいんじゃ?」

は?何言ってんだこいつ、という態度を女二人は隠そうともしなかったがそれでも答えてあげた。


平城は無敵かのように笑って。

「なら国民の意見を採用だ!アンケートを取ろう!」


―――――――――――――――――――

それから、平城は箱を用意してその中にヨウコと459のこれから魔王城をどうしてほしいか?という

要望を書かせた紙を入れさせた。

もちろん、匿名でだ。

ヒミツ選挙である。


「よし!それでは意見を取り出そう」

平城は一枚紙を取った。

そして読んでみる。

「なになに……?”城の管理人が自分を神だと言い張っていてうざいです”?」

459が「それ私だの書いたやつだー」と当たり前のように言った。


平城は地団太を踏みながら激怒した、自分に。

「クソ、俺様は神として納得してもらえるようなことをしていないのは事実!」

「……その神、神ってのがうざいんだよ」と459はつぶやいた。


怒りを残したまま、平城は次の紙を取った。

459の分がなくなったので、ヨウコの分だ。

「なになに?”平城氏は魔王として活動を増やして欲しい?”だから俺は神だと何回言ったらわかる?」

ヨウコは周りを気圧すほどものすごい剣幕で詰め寄った「あなたは魔王です!」


平城には理解しがたかった

「……なぜ、貴様はそうも俺様が魔王であることにこだわるのだ?」

「当然の事だからです」

「俺様が魔王なのはあの女神がそう押し付けただけだぞ」

「だからあなたは魔王です」

なんだか、ヨウコと平城はお互いにかみ合っていなかった。

そして、ヨウコがそっぽを向いて一方的に会話は終わった。


―――――――――――――――――――――――――――――

平城は本日の夜気づいた。

結局、内政ができていない。

と。


まあ、それはそれとしてとどうでもよく感じた。

それよりも「なぜヨウコは平城が魔王であることに固執するのか?」の方が気になった。


俺はただ書き続ける。

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