前へ目次 次へ 12/16 番外編;テンセイヌの読書 平城が転生する前にいた世界のアパートで、テンセイヌは読書していた。 その本は、記録書。 ページの一部が真っ白だった。 「渡 マキ」についてテンセイヌはよく知っていた。 世界の中で、そういう役割を持っているからだ。 渡マキを見て、彼女は今こうして平城たちを使っている。 誰よりも、無能で。誰よりも、尊大な彼女は。 妄想する、自分の雄姿を。 その度に快感を得る。 そして、夢想する。 「この雄姿が現実になった時、いったいどれほどの快楽が駆けるのだろうか?」と。