83.マリッジブルー疑惑とヒロインの涙
お読み頂き有難う御座います。ブクマ、ご評価、拍手、誤字報告誠に有難う御座います。
ソーレミタイナに戻りました。
のっけからフォーナが悲しんでいるようです。
「はう、うっうっうううううう……」
ヒロインは泣き顔も可愛いのねえ……。
大きな濃いピンク色の目から流れ出る涙は本当に可愛い……。
いや、可哀想なんだけど………何でこの頃、こんな涙を見まくる展開なのかしら。
しかも悪役令嬢と、主人公ってねえ………。あ、いやオルガニックさんとカリメラも泣いてたな。
………結構皆いい年齢……いえ、何でもないわ。泣けもしない無表情モブが突っ込むことでは無いわよね。
「うるっさいなあ、体中の水分抜かれたいのか。ねえええ!アローディエンヌう、何時までこんな図々しい綿毛神官に構ってるのお?」
「義兄さま、こんなにお世話になった泣いてるフォーナに何てこと言いますの!!」
「先に迷惑かけてきたのはそっちだよ?綿毛神官がお詫びの為に死に物狂いで役立つのは当たり前だからねえ、アローディエンヌう。それより衣装はどうする?ヴェール?帽子?宝石とお花一杯付けようね?」
いやそれ、今どうでも良くないか!?て言うか決める時間一週間有るのよね!?
結婚した事無いから何時間掛かるか分からないけど、泣いてるフォーナを押しのけて決める事でも無いんじゃないの!?
「長いヴェールは可愛いけど、誰にも持たせたく無いしい……短いのにするう?」
「義兄さま首に手を突っ込まないでくれます!?」
思わずベタベタ触ってきた手を叩いた私は悪くないと思うわ。あああもう恥ずかしい!!昨日散々触っただろうが!!
義兄さまは本当に他人を労る心が無いな!!知ってたけど!!
「いたあ!酷おいアローディエンヌう!!」
「はわあ!すみませんんんんん!!アレッキオさんが私のせいでえええ!!」
「ああお前のせいだからな、後で覚えてろよ綿毛神官」
「フツーにヒデエだろアレッキオ卿。フォーナ、どーしたんだ」
「サジュ様の仰る通りよ、ねえフォーナ、何が有ったの?どうしてそんなに悲しいの?」
「いやねえ、此処のきょうだいは泣きすぎ傾向があるんだよ、アロンたんにサジュ君……。どーでもいい理由だったりするしね……」
何故フォーナが泣いているのか分からなくて、私とサジュ様は困り果てていた。
オルガニックさんは慣れっこなのか、そんなに動じてないわね。そういうこの人も昨日結構泣いてたけど……いや、メインにフォーナを慰めて貰ってるのに失礼ね。
ええと、発端は義兄さまがオルガニックさんとフォーナに皇帝陛下へ許可を取りに行かせたのよね。
……結婚式を、王宮でやらせろって言う……無茶振りにも程が有る許可を。
いやまあ、確かにさ。迷惑は掛けられたわよ……皇帝の娘さん方と御子息にね。
でもさあ……賠償に結婚式を奢れだなんて……どう言う発想なのかしらね。未だに理解しかねるわ。
で、なんと許可は出たのよ。
凄いわよね……半ば脅しだったみたいだけど。
何でもお手紙にルディ様とレルミッド様のお名前を勝手に出したらしい。
あれだけ仲悪いのに勝手に使うなんて……本当に酷い手口だと思うわ。
後で滅茶苦茶謝罪させて頂かないといけないわ……。
で、王宮を飾り立てるのにお時間が掛かるんですって。
当り前よね。普通の事よね。事前準備が無いとおかしいものね。
て言うか引き受けて飾ってくれるだけ凄いと思うわ。
私なら嫌々勝手に使えよって思うもの。まああっちが加害者側な訳だけど……気の毒だわ。
「……ですからおにいたま、元々ある設備とかを退けないと、お飾りを置けないんですってばあ!分かって下さいお願いします!!」
「頭悪いな、元々ある設備を燃やせばいいだろうが」
「成程ーいっそ更地にしちゃうんですねーって駄目ですよおおお!!」
「義兄さま!!」
こんな調子で喋ってたからフォーナがお手洗いに行ったのを気付かなくてね。
いや別にそれ自体は全然いいんだけど。
というかこんなくだらない話に付き合わせて本当に申し訳無いわ。オルガニックさんもコキ使ってしまってるし。
確かに発端となったのはオルガニックさんだけど、彼に悪意が有った訳でも無いんだし……。此処までコキ使わんでもいいんじゃないのかしら。
「……あ、アロンさん……」
「フォーナ?」
「あ、アロンさああああん!!ふえっ!!」
こっちに向かって走り出して来たフォーナを受け止めようとしたら、何故かフォーナが止まった。
「え?」
え?何故フォーナと目線が違うの?背が伸びた?
いや、浮いてる。
…ええ!?
な、何で浮くの!?
ま、まだブライトニアの姉妹喧嘩の魔法が効いてんの!?
と思ったら、義兄さまがフォーナの首根っこを掴んでいた。
……力持ちね、義兄さま。いや、私の分からんメカニズムの魔法かもしれないけど。
無表情が……嫌な予感しかしないわ。
「……アローディエンヌに抱き着こうとしたな、燃やす!!」
「止めて義兄さま!!」
「おい待てよアレッキオ卿!!」
「ふえええええ!!すみませええええん!!ついいいい!!」
「どわあフォーナ!!危ない!!ぐえ!!」
放り出すことないでしょ!?
あああサジュ様が助けようとしてくださったけど、オルガニックさんが下敷きになってしまった!!
「御免なさいニックうううう!!ふえええええ!!」
あああフォーナがオルガニックさんにしがみ付いて泣いている。主人公が攻略キャラにしがみ付いて泣いている!!
何てこと……コレって4のゲームのスチルの一環!?
じゃなくて!!
「い、一体全体何が起こったの……めっちゃボク満身創痍なんだけどお……」
……何と言うか、満身創痍の原因の一端を担っていて、本当に御免なさい。オルガニックさん。
と、兎に角それから泣き通しなのよ。5分位。
結構体力有るわよね、フォーナも。いや、この場に居る方私より体力有るわね。
「レルミッドさんが……」
「鳥番?ああ、惨たらしく死んでた?賑やかしが減ったなあ」
「いえええええ!?白亜のお城殺人事件!?」
語呂良いな!
無駄にファンタジーで、某曜日のサスペンス劇場に有りそう!!今もやってるのかしら!?
ってそうじゃない!!
「嘘でしょう!?」
「あの先輩が!?下手人誰だよ!?」
「ショーンが怒り狂いそうで楽しみだなあ」
「義兄さま!!」
「ちちち違います!!御命はご無事です!!ご無事……そうです、ご無事……ふええええ!!」
と、取り敢えずレルミッド様がご無事で良かったけれど。
ええと、それでも何故泣くのかしら。何が有ったって言うの……。
「何なのウザイなあ。死んでないならサッサと言えよ」
「ふえええ、あのあの、あのお!お手洗いに行った後、レギちゃんを見に行ったんです!!」
「……ええと、レギ様はご無事だったのかしら……」
「人知れず死んでればいいのにあのガキ」
「ヒデーなアレッキオ卿」
………ダメージ与えた本人の私が労わるのもなんだけど。
実に申し訳ないわ。
でもお見舞いに行く訳には……今度こそ義兄さまが、それこそ白亜のお城殺人事件をリアルで起こしてしまう。ああ、すみませんレギ様。その内お託を頼んでお詫びしなきゃ。
「は、はい……。あの、涙の跡は在りましたけど寝ていました。
で、ですがレルミッドさんが、ミーリヤさんのお部屋にい!!」
「何ですとおん!?」
ええ!?さっき出て行ってしまわれたレルミッド様が、ミーリヤ様のお部屋に!?
……あれ?
……別に、おかしくないんじゃないのかしら。
だって妙齢の女性のお部屋におひとりで訪れるなら……勿論問題だけど、マデル様もいらっしゃるしな。
「って雰囲気で驚いちゃったけど……普通にお見舞いじゃん」
「マデル様もお出でですしね」
「て言うか、あのおふたりがいる恐ろしすぎる部屋によく入ったな先輩。
頼まれても行きたくねーぜ、オレ」
「幾ら惚れてるんだか知らないけど、たかが余所の女の部屋に入った位で心狭いんじゃないの綿毛神官」
………義兄さまが言うなって科白過ぎるわね。
多分私が義兄さま以外の部屋を訪れたら、その部屋丸焼きにするような気がするんだけど。自惚れであればいいけど、マジでやる。今はまあまあ機嫌がいいけどね……。
「違うんです!!ミーリヤさんに抱きしめられて、ききききキスをされていたかもしれないんです!!」
何ですって!?
「どえええええ!?」
「ええええええ!?」
「マジで!?」
「どうでもいい」
ほほほ本気でそれはリアルな話!?
それは、本当なら一大事じゃないの!!
「て言うか、別に良くない?鳥番が締められようが口を塞がれようが」
「ニュアンスがすっげえ違いますよおにいたま!!表現が恋愛現場じゃ無くて殺害現場になってますよ!!」
「じょじょじょ冗談でしょう!?あのレルミッド様が!?本当にそんな!?」
「えええマジかよ」
「ふええええええ!!」
「えええ……て言うか、何時の間にそんなフラグ建設されてたんで御座るかレルミッドさん。流石イケメン攻略対象、すげえパねえかっけえで候」
そういう貴方も攻略対象じゃ無かったかしら、オルガニックさん……。いつの間にかオタク言語に戻ってきてるな。
しかし……言わないけど、フォーナを抱きしめる姿に違和感が無いわ。しっくりき過ぎな位に。
本人達全く気にしてないようだけど、ブライトニアが帰ってきたらえげつない事になりそう……。事態が事態だけにティム様と観光でもしてきてくれないかしら。これ以上モメたくないわ。
「いや……あのミーリヤ様……ああでも、有り得るのか……。先輩なら普通に範疇内か………?スゲエなあの人、間口広すぎだろ」
「そんな細かいこと?単にアイツ胸の大きい女性が好きなんだろ、放置しとけば」
「ふええええええ!!」
トドメを刺してどうするんだよ!!
「ちょっと義兄さま!!フォーナはレルミッド様が好きなんですのよ!?そんな言い方!!」
「つーか、先輩ええ……結構気が多いな。いや、付け入られた?迫られたのか?有り得る……先輩押しに滅茶苦茶弱そうだしチョロそうだしなあ」
「ええ、ミニアさん押しの強い女性なの……。お喋りは可愛い感じだったのに肉食系かあ。萌えで候」
「ニックまでえええええ!!」
「おふたりとも!!」
ちょっとサジュ様にオルガニックさん!!!
貴方達、義兄さまがトドメさしたフォーナの乙女心をドアマット並みに今踏んでるから!!
「姉弟揃って派手な失恋おめでとう綿毛神官。アローディエンヌに近寄るな」
「義兄さま!!」
「呼び方戻ってるしい!ねえアローディエンヌう、きみが未来を誓ってくれたんだからあ、僕だけを構い倒してよお」
確かにプロポーズしたのは私だけど、今それ関係無くない!?
本当に面倒くさいな!!ああもう!それを引き取る……いや、結婚するっつったの私だけど!!
ああ恥ずかしい腹が立つ!!
「分かりましたからアレッキオ、フォーナに酷い事言わないでください!!」
「……わ、分かったあ」
「え、何ですの急に」
「何今の。ひええええ滅茶苦茶羨ましい……。おにいたまが滅茶苦茶ハートを撃ち抜かれた現場を見ちゃった……」
そうなの!?あ、義兄さまが滅茶苦茶真っ赤になってる。
もしかして………名前呼び鬼門!?変な方向行きそう!?
いや、今はフォーナのことよ。
「ででででも、ちょっと待ってフォーナ。見間違いって事は無いの!?」
「ふえ!?」
「レルミッド様はお口は悪いけど真面目な方よ。少なくともフォーナにお返事をされて居ないのに、そんな不誠実な真似を為さるとはとても思えないわ。ねえ義兄さま!?」
「まあ、ショーンより女っ気無いし、そういうのは騎士サジュと鳥番は真面目そうだよねえ」
「ルディ様と比べたらオレも真面目だろそりゃ。て言うか女っ気無くって悪かったな」
義兄さまに話を振った私が間違っていた!!
「何をモメている?結局別れ話か?
それがいいな。人生を棒に振る事は無いと思うぞ、アローディエンヌ」
この結構酷い事言ってるのにそう聞こえない、爽やかなお声は!!
「誰がだショーン、死ね」
「ルディ様!!」
何故か……土に塗れた小型の映写機みたいなものを持ったルディ様が其処にいらっしゃった。
え、何でこんなものが?簡素なお衣装でも隠しきれない王子様オーラと、一昔前の……前世っぽいものが滅茶苦茶合わないんだけど。
でも何を持ってらっしゃっても本当にキラキラしていらっしゃるわね……。
「ああ!!ボク製作の悪行に使われた映写機じゃないですか!!」
「アレキの幸せな様子が無益だったからな、さっき牢獄島から取ってきたんだぞ」
「何時の間に……」
と言うか結構時間経ってる?嫌だわ……全く気付かなかった。
「ちょっと使おうと思ってな。ニック、使い方を教えろ」
「あ、ハイ……。何にお使いになるんですか?まさかおにいたまとアロンたんの結婚フィルム製作を!?の、残して見返したいけど大ダメージを喰らうアイテム作製しちゃうんですか!?」
「それが何かは知らんが、僕がアレキの為に何かすると思うのか?」
「しなくていい。気色悪い」
即断った義兄さま以外の全員が、首を振ったり目を逸らしたりしているわね。
いきなりルディ様が血迷わ……いえ、義兄さまと仲良くなさるなんてどうされたのかと思ったけれど。
……まあ、良かったわ。いえ、良くないのだけど。
し、しかしこの世界、映像記録を残すって言う習慣無さそうよね。本か絵で残すアナログ形式なようだし。
大体……結婚式のフィルムって……絶対後で見たらこっ恥ずかしい記録だと思うわ!!要らないわよ!!
「それで、フォーナは何を泣いている?」
ルディ様はこて、と首を傾げてオルガニックさんに抱き着いているフォーナを見た。
しかし凄い光景だな、コレ。絵になるし。
滅茶苦茶レアな光景じゃないのかしら。昨日は全く注目してなかったけどレア過ぎる。
「は、はう……れ、レルミッドさんが……」
「どうでもいい」
「うん、レルミッド?レルミッドがどうした」
「ねえアローディエンヌう、綿毛神官はショーンに押し付けて僕達は衣装の色を話し合いしよおよお」
「どの道もう用意してあって、義兄さまが素敵なのをお選びになるじゃありませんの。それ着ますから」
「……やだあ。一緒にするのお!!」
「……義妹殿、取り敢えずこっちは見とくからアレッキオ卿に構ってやれよ」
「ですけれど」
「オレの先輩が嫁に結婚式の準備任せっきりだったら、キレて暴れられたって結構聞くし」
……それは困るわね。
今義兄さまをキレて暴れさせたら……ガチで死人が出てしまうわ。主にオルガニックさんとレギ様が危ない。
でもそれ……私、殿方側の立場で諭されたことになるの?いや、義兄さまは義姉さまにもなれるけどさ……。
…モヤモヤするわね。コレが噂のマリッジブルーって奴?違うかしら。
「義兄さま」
「なあに?」
「義兄さまのお好きな色は?」
「きみの髪の色と瞳の色は素敵だからだあいすき」
「……」
つまりこの地味な灰色がかった黄色と濃い青か。
花嫁衣裳には地味ね……。でも義兄さまの髪……真っ赤な花嫁衣裳……この地味モブ面に似合わない気しかしない。
と言う事はスタンダードに白か……。
……特に捻る必要も無いしな……白でいいか。最早フォーナの事が気になり過ぎて、自分の服とか本当にどうでもいいのだけれど。勿論義兄さまの礼服は見たいけどな。
正直……もう結婚するんだから他国で式とか大袈裟な。要らないんじゃないのって此処まで出かかってるしな。
……流石にそれ言ったら激怒するだろうから言わないけど。
「白いの用意してます?」
「しろ?有るよ。珍しいね?」
「じゃあ白で」
「白かあ。アローディエンヌには何でも似合うよ!!うんうん、考えるだけで可愛い!!」
そうだろうか。
白に埋もれたモブになるだけじゃないかしら……。
うん、想像しただけでイケてないわね。でも思いつかないしな……。
もう迷った時はベタでいいんじゃないかしら。白いドレスに全く思い入れは無いし、寧ろ白と言えばルディ様だけど女性じゃないな……。
「じゃあ最初は白にしようか」
「は?最初?」
「コレッデモンって式の後に披露宴ってのが有って、着替えるんだってえ。それ、やりたいからやろうねえ」
「はあぁ!?」
ちょっと待って。
まさか、コレッデモン王国って、転生者居るの!?
いや、ソーレミタイナにオルガニックさんが居る時点で……他の国にも居るって可能性に気付くべきだった!!
お色直しの習慣なんてどうして伝わってるのよ!!
さてはその転生者、豪華な結婚式に命かけるガチ勢乙女だな?!余計な事を!!
あああ義兄さまが浮かれてる……。
「……義兄さま……そんな面倒いえ大変なことは」
「大丈夫、此処ではせいぜい3着くらいにするからあ。後はドゥッカーノに戻って着ればいいことだしねえ」
聞いてないんだけど!!
「ちょっと待ってください、ドゥッカーノでもやるんですの!?」
「勿論やるよ?ルーロとドートリッシュ夫人がお祝いしたいって言ってるんだよ?」
はあ!?あのふたり出してくる!?卑怯な!!
この流れでドゥッカーノでも式またやる羽目になるの!?
どんなバカップルだよ!!お金の使い方が間違ってるんじゃないの!?
「じゃあ、もう2着はどうするう?」
「……もう何色があるんですの……」
「ええとねえ、結構色々有るよ」
……御免なさいフォーナ。
結構貴女の事が気になって仕方ないのだけれど……此処で義兄さまを抑える役目を承るから許して頂戴。
時間めっちゃ掛かるわ、コレ。
……義兄さまの目もキラッキラ輝いて楽しそうなことだしね……。
……アレッキオ相手で無きゃこんな面倒な事、やる気になれないのも本当なのよ。
ええ。脳を騙している訳ではなくね。
義兄さまが嬉しそうにしているのは確かに嬉しいものね。
結婚式の準備に早々に疲れるアローディエンヌと、レルミッドを想うフォーナの運命如何に!!
ジャンルが恋愛してる気がしますね!!
蛇足ながら、ルカリウム一族は巨乳のお姉さんが好きですが、ノエミ・クレモンティーヌ(レルミッドのお母さん)とジェラルディーヌ・ドロテ(ルディのお母さん)は巨乳じゃありません。




