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ほうき星が笑ってる
光のしっぽを見たその瞬間
あたしの中で音楽が鳴った
シャラン シャララン シャラララン
お願いごとを唱えるよりも
そのメロディーに魅了され
シャラン シャララン シャラララン
まばたきすれば同じように
さっきの魔法の一瞬が甦る
この音楽は 何かしら
空に隠れた 叫びなの
それとも星が 奏でてくれた
遥か彼方から 届けてくれた
題名すらない ロンドかしら
シャラン シャララン シャラララン
これだけあたしを 震わせて
もう何光年 離れちゃったの
受け取った音を 口ずさむ
飽きることなく 何度でも
ねぇそれだけで しあわせよ
今夜のあたしは しあわせよ
シャラン シャララン シャラララン
光のしっぽが通った跡を
指先でなぞり宵闇に混ぜ
シャラン シャララン シャラララン
小さくこぼしたおさない願い
明日も良い日になります様に




