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ストロベリーティア
こみ上げてくるの
あつくてあまくてあいくるしいのに
ヒリヒリするの
信じていた悠久は
禁じられた果実みたいで
ああ違うわ
似てるけれどもっと
もっと小さく酸味を含んだしたたかな浪漫
蔓を伸ばして咲く白い花
現がほどいて摘み取るの
叶うのならばもう一度
口に含んで転がしたい
ここまで深いと知っていたなら
溺れることもなかったはずね
だけど私のカバンの中には
重たいプラチナしか入ってない
こぼしたしずくは
いたくあかく枝分かれ
のこったかけらは
はるかとおくで渇いてた
苺みてたら涙みたいって思った




