26/30
あなたがくれる冬は
ちょっとずつ厚着になって
ちょっとずつモノクロになっちゃう
そんな冬が嫌いでした
気合い入れた薄着を注意されて
彼に風邪を引かせちゃった
そんな冬を恨みました
見に行ったイルミネーションが寒色だらけで
「キレイだね」「そうだね」で会話途切れちゃう
そんな冬が憂鬱でした
だから驚いてるんです
むいてもらう蜜柑のなんておいしいこと
冷たい空気と一緒に入ってくる「ただいま」の声
黒タイツを脱がされる瞬間のどきどき
今年の冬は私の知らない冬みたい
なので一つお願いです
このまま私を連れてって
輝きあふれる新しい春まで
幸せなのかけた




