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抹茶ラテ飲みたい
薄い緑に染まった泡に唇触れさせて
渋めの香りを鼻腔で感じた残業後の8時
ホワイトチョコを入れるんだ
今日はちょっと寂しいから
明日はまた元気に「おはようございます」言わなきゃ
泣いてなんかない
そんなヒマはない
ホントありえない
多分しょうもない
帰りの電車で前に立ってるおじさん
疲れてそうで譲ってあげたいこの席
だけどお尻がくっついて
今日は優しくなれないから
「ごめんなさい」すら言えず寝たフリ
「君は悪くない」
それだけ聞きたい
良い子になりたい
変われそうにない
誰が言ってくれるんだろ
誰に求めるべきなんだろ
そんなレベル上がってないだろって
一番奥で叫ぶのは私だった
スキルもないのに生意気ばかり
一番近くでムカついてるのも私だった
落ち着いておくれよ頼むから
抹茶ラテもう一杯だけ
明日また元気に「行ってきます」を言うために
追い詰めるのも宥めるのも




