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裏切り水無月
湿気と雨雲ばかりが気になる
面倒な暑さに翻弄される
誰だっけ
こんな日の終わりは酒が美味いとか
いつだっけ
止まない音を少年は数え始めて
どこだっけ
大切だよとラッピングを再現してた
手の込んだ料理を前にしながら
一緒に泣いてと頼むなよ
またねと振ったその手を繋ぐ
幸福者は僕じゃないんだろ
気が狂いそうと喚く割には
いつも冷静な復讐劇
僕が撫でたなめらかな髪は
いつしかちぢれて跳ねている
早く来いといだいた希望は
じとりと汗ばみ羽ばたけない
いい加減にしろよ
鬱陶しいと放つ口で愛を囁くなよ
じめっとした詩