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初夏の夜の夢
桜が散って早何週間
私の瞳はベガを探す
まだダメだよって
はやる心をお空にさとされ
連休が明けて数日後だった
私の視線はいつしか貴方を忘れ始めた
無駄だと気付けて良かったわ
魔法が解けて殻が破れて
南風が踊りだすの
もっともっとほしい欠片があるの
ぬるま湯でふやけたこの指でも
まだ拾えるんだと信じて
しわしわになっても見えるものは変わらない
見たいものは変わらないって
胸の奥で煙が渦巻いてるみたい
酸味を含む香りを乗せ
若葉がすらりと背伸びする
私も一緒に爪先立ち