2度目の牢屋
お久しぶりです。
リアルで物書きしてたら
大分遅れてしまいました。
申し訳ございません!
なんか毎回謝ってる気がしますが
いつも通り駄文
はじまりはじまり!
………牢獄って2回目だけど慣れないものですね。
どうも己道です。
本日、投獄されました。
黒曜石で固められた真っ黒な牢獄は圧迫感があって息が詰まる思いです。
魔法を使えば破壊できそうなボロボロな見た目の柵が目の前にあるのですが何故か凄い頑丈なんですよ。
クアドラ使って殴ったなら反撃が来るくらい頑丈なんですよ。
でもねそれくらいなら、まだ良かったんですけどね。
冤罪逮捕で監禁程度なら良かったんですけど、同室者がこいつってのは可笑しくないですかね?
「あら、酷い言いようね。私が何をしたって言うの?」
本気で不思議そうな顔で、つぶらな顔で、純朴その物みたいな顔で、とても自然な質問だとでも言いたそうな、腹立たしい事この上ない顔で尾毬はこっちを見ている。不純物のない目で………こいつ全力で殴りてぇ!!!
「1回目の投獄者本人様が何を言ってるんですか。それとも記憶力が限りなく薄いのですかね?あぁ、人を犬と認識するような御方にまともな記憶力を求める方が酷と言うものですね!いやぁー失敬失敬。では、自己紹介から致しましょうか。私の名前は千藤己道。己の道と書いて、こみち、と読みます。発音できますか?こ・み・ちですよ?私には最愛の嫁がおりましてナノハと言うんですよ。とても可愛くてですね、見ますか?」
「…壁舐め」
「ひっ!すいません申し訳ございません!童貞ごときが調子に乗ってごめんなさい!」
もはや一種のトラウマである。
てか、トラウマにならない方がおかしいと思う。だって、誰の血かもわからない腐った液体が固まった壁を舐め続ける。
こんなの誰だってトラウマになるよ。むしろ自殺しない方がおかしいよ。
「うふふ、犬としてはまだまだ働けそうね。喜ばしいわぁ。そうだ、今度家に来なさい取って置きの拷問をあげるわ♥」
嫌だ!絶対に嫌だ!
あんなところに行ったら今度こそ殺される!
助けて!ナノハ!
「悲壮な顔して気持ち悪いこと叫ばないでよ、気持ち悪い。で?何してこんなとこにいるのよ」
………あまり、言いたくない。
「言え」
「ちょっと、言いたくないです」
「壁舐め」
「かしこまりました!報告させて頂きます!」
もうやだ、メンタルカウンセリングを所望する!
約10時間くらい前。
ナノハが滅茶苦茶泣いてました。
そりゃもうびっくりするぐらい泣きわめいていました。
大粒の涙がボロボロ地面に落ちてちょっとした水溜まりになってました。
町中の人間が、こちらを向くくらい泣いて泣いて泣き続けてました。
何故泣いたかって?
えーと、まぁ、端的に言いますとこけたからですね。
何もないところで、突然コテッてこけちゃいまして、いやナノハは大抵の痛いことでは泣いたことないんですけどね。
相当恥ずかしかったんだろうね、何もないところで何でもなしにコテンところんじゃったのが。
え?
それがお前が捕まったのに何の関係があるかって?
そりゃ勿論ありもあり大有りですよ。
あるなんてレベルの話じゃないね。
むしろ、これが原因だね!
全ての根元だね!
……少し話がそれてしまいましたね。
話を戻すとですね。
ナノハが号泣してます。
助けにいきます。
慰めます。
捕まります。
オーケー?
「ん?ちょっとごめんわからないわ」
珍しく、いや初めて困惑した表情を見せた尾毬。
それに引き換え何故理解できないの?と言いながら己道は説明を繰り返す。
「ちゃんと聞いてくださいよ、
まず、ナノハが号泣してます
「うん、それは理解したわ」
「次に俺がナノハを助けます」
「うん、忌々しいけど犬のお嫁さんだもんね」
「次に俺が慰めます」
「うん、順当ね」
「次に俺が捕まります」
「やっぱりわからないわ!何故そこで犬が捕まってるの!?
何、また社長に嫌がらせでもされた?あまりに酷い様なら私も一緒に抗議してあげるわよ!一緒にお母様の所に行きましょ!」
たかが外れた様に捲し立て、ちゃっかりクソババァを懐柔しようと目論む尾毬は、もはや言葉として認識できないような声をあげている。
「落ち着け、マジで落ち着け。
よく考えてみろ。
幼女が泣いてる状況で30手前の人間が集ってるんだぜ?
コケたなんて発想よりも
ロリコンが真っ昼間から性欲拗らせたと考える方が妥当だろ?」
冤罪を掛けられて捕まってるのに、誇らしげに語りドヤ顔をかます。
危機感とかはないのだろうか?
「あんた逃げたくないの?」
「………お、尾毬が優しい!?
天災が起こるぞ!助けて!核シェルター!核シェルターは何処だ!」
「失礼ね!壁舐めさせるわよ!」
「申し訳ございません!!」
こんな馬鹿馬鹿しい会話、とはいっても、片や土下座、片や土下座を踏んでいる状況では馬鹿さ加減も呆れを通りすぎていく。
端からみたら、きっと仲の良い痴話喧嘩がヒートアップし過ぎた程度にしか見えてないだろう。
過去に、結構最近だけど拷問されたり、したりと言う仲だったとは誰もわからない位に楽しそうな会話だった。
轟!!!!
唐突に、馬鹿話を止めるかのように妙な轟音が鳴り響く。
爆発音でもなく銃声でもない
ただ耳障りな轟音。
この正体に己道だけはわかっていた。
わからざる負えなかった。
「はぁ、うるさいのが来た」
その言葉と同時に
牢屋の廊下を物凄い勢いで走ってくる人影が見える。
足音をドタバタバキベキゴウドン。
およそ、足からは出ないはずの音が鳴っていた。
「大変よ、己道ちゃん!」
「うるせぇよ、クソババァ。いくらクアドラ並の強化が出来るからって、その魔道具は使うなって言ってたろ!」
「そんなことはどうでもいいの!
ナノハちゃんが!!!」
「!?、ナノハがどうしたって」
次回 この欄のネタは結構前に切れてた
ラストの構想って最初に決めないと
こうなっちゃうんですね
ご都合不自然伏線置き去り
拙い文章ですが
これからもよろしくお願い致します。




