ナノハ過去編
久々のナノハさん主役回
そのかわり己道排除。
仕方ないよね、過去編だもの
というわけで、過去に戻っても
駄文は変わらない物語はじまりはじまり。
全てが灰色の場所。
建ち並ぶビルのほとんどが、捨てられた無責任の産物。
どのビルも、窓はことごとく割れており、扉は鍵を閉めることすら出来ない。
荒廃を尽くした、この一帯に倫理観なんて、あってない様な、持っていても損する様な、無駄な物でしかなかった。
軽犯罪は日常茶飯事。
時には殺人も、容易に起こり得る道徳糞食らえな環境。
そもそも、道徳とは自分の生命活動に余裕がなければ機能しない物なのだから、仕方がない。
そう、仕方がない。
どうしようもなく、仕方ない場所。
そこで、ナノハは生きていた。
四歳くらいの頃だっただろうか。
ナノハは1人、必死に生きていた。
今回は、ナノハの過去について語るわ。
私、千藤千春が知りうる限りの過去を記録。
若干、陰湿かつ淑女道に反していますが、
調べて裏付けもしている情報よ。
ふふふふっ、私の情報収集能力を侮ってはなりませんよ。
中二病臭く始めてみましが、楽しいわねこれ。
では、過去編を始めさせて頂きますわ!
彼女は、走り回っていた。
それはもう、てんてこ舞いに走り狂っていた。
路地裏のゴミや鉄クズを蹴りながら。
「待て、このクソガキ!」
後ろから罵声が飛ぶ。
罵声の音源は、町に似つかない高級そうな服に身を包んだ、見るからに貴族様。
「もう、追いかけるのはやめだ!撃ち殺せ!」
貴族様は、激昂のままに部下に命じる。
部下は、懐から銃を取りだし無言で容赦なく構える。
まるで感情がない、幼い女の子を殺せと言われ何も感じないのだろうか。
そんなどうでもいいことを考えながら、悠々と銃弾を避ける。
この年齢でここで生きていくためにはその程度出来なくては駄目だと言わんばかりに、淡々と避ける。
「ごめんなさい。
ゲームオーバーみたいです」
行き止まりで、彼女が一言つぶやく。
一閃
どこから取り出したのか、おもむろに放たれたナイフに銃を持っていた二人は殺された。毒を塗っていたわけでもない、ただのナイフに一撃で。
「今、ここで見逃してくださるなら、貴方の命だけは貰いません」
4才の子供と思えない、凄みを持って貴族に警告を下す。
「ふん、次はないからな」
負け惜しみを言いつつ、貴族としての威厳を保ちたいのか威張りくさって逃げていった。
「流石だな、7番ちゃん」
目が隠れるまで深く被ったニット帽に、手が隠れる程にだぼだぼのニットを着て、唯一ニットじゃないズボン。性別不詳のニット人。
小柄な体のせいか、ただのニットとしか見えない彼?は13と呼ばれる暗殺者。
私自身、狙われた事があり、死にかけました。
「なんだ13ですか。嫌味ですか?」
「そう警戒するなって、今日は命を貰いに来たわけじゃない」
へらへらとニヤつきながら近づいてくる。
1度殺しに来た相手に警戒するなという方が無理な話である。
「じゃあ、今日は何しに来たのですか」
「依頼を持ってきただけさ」
「依頼?」
怪しすぎませんか。罠にしか聞こえないフレーズですし、そもそもこんな奴の依頼なんて聞いてやる義理もありませんので
「お断りいたします」
「だから、そう警戒するなって。話だけでも聞いていけよ悪い話じゃないからさ」
無視して逃げようと後ろを向いたら、13番が目の前に現れた。
「まぁまぁ、逃げんなって」
「話だけです」
「okok、聞いてさえくれれば俺の任務は終わりだから助かるわ。ここじゃ、なんだし移動しようぜ」
「場所は私が指定して良いですか」
「全然、どうぞどうぞ」
移動。
………………………。
「あのさ、ここはないんじゃないか」
ウサギカフェ。
ころころもふもふウサギいっぱいのカフェ。
年相応といっちゃ、そうなんだけど。
俺からしたら場違い甚だしい。
「お前さん、こんなとこ来るんだな」
「なにやら誤解しているようですが決して私がウサギに興味があるとか、そう言うのではないです。貴方なら理解してくれると思ってたのですが」
…………熟考。熟考。熟考。
理解不能。
「悪いが教えてくれないか?」
「では仮に、私と貴方が、貴方に似合いそうなバーなどの薄暗い場所で二人きり話しているとしましょう。はたから見て、それはどう見えますか?」
「…………不審者の幼女誘拐現場」
「理解していただけたようで良かったです」
「まてまて、バーが駄目なのはわかるが、何故ここなんだよ」
「少々、変な人と一緒でも親族に見えるからです。こんなとこに来る人は鈍感ばかりですし」
そう言う問題ではないと思うがこれ以上の反論は許されないらしい。
七番の目が、怖いくらいキラキラしてる。
きっと楽しみでならないんだろうね。
「ほら、早く行きますよ!」
次回 モフモフ!
また新キャラ出しちゃったよ。
これもう、ネタ切れて新キャラに
走る典型的なあれですよね。
ほんと、すいません。
ではでは、こんな物を読んでくださった
神々へ
ありがとうございます!!!




