住処
リンゴ園を見つけた私はここを住処にすると決めたのだが、大きな問題があった。それは、
人間の手が加わっているという事だ。これほど見事なリンゴ園なのだから人の手が頻繁に加わっている筈だ。だからここを住処にすると人間に見つかる可能性があるのだ。
ゴキブリにやられかけたのだ。人間に勝てるはずがない。だからこの場所はすごい危険だ。でも、
「リンゴがすっごく美味しいからここで暮らす以外ありえないでしょー❗️」と私は再びリンゴにかぶりついた。
そしてそこで一つ違和感を感じた。蛇って食べ物を飲み込むんじゃなかったけ?と思ったが、私はただの蛇じゃないからいっかー。そんな事を考えながらリンゴを食べまくった。
そして明け方までリンゴを食べた、私はお腹も膨れ眠くなった。だからこのまま寝ようと思ったが、流石に寝れない。だって、
人間の声がするんだもんヤバいヤバいヤバい❗️まじでヤバい❗️なんで私はこんな時間まで食べていたんだ❗️農家なら明け方には起きるなんて常識だろ❗️ヤバい早く隠れないと❗️と焦りながらも、辺りを見渡した。すると、川の近くに小さな洞窟を見つけた。
あそこに行くしかないのか?でもあそこ明らかに不自然なんだよなー?でももう足音が近づいているし、しょうがない、もし誰かいたら、事情を話して、匿ってもらおう❗️そう決めた私は、小さな洞窟に入っていた。
そして、洞窟に入って直ぐに、人間の怒鳴る声が聞こえた。いやー本当に危なかったー。
と、安堵しながら私は洞窟の奥に進んでいった。
洞窟は一本道だった。そして、奥まで進みやがて突き当たりにつくと、藁が敷いてあった。恐らくここに住む奴の寝床だろう。しかし、誰もここにはいない。恐らく出かけているのだろう。……よしここで寝させてもらうか❗️
疲れていた私は、許可を取る事なく、藁に転がり眠りにつくのだった。
リージャが眠りについて5時間が経過した時、洞窟を訪れる者が現れた。この洞窟を住処にしているものだ。そして、その者は洞窟を進んで行き、突き当たりまで行ったところで、
「え?どうして私のベットに、小蛇が寝ているの?」と驚きのあまり、取ってきた食料を全て落としてしまった。
そして、その音でリージャは目を覚ますと、小さな羽を生やした、青色の髪を持つ、小さな少女が驚いた顔でこちらを見ていた。意識を覚醒させ、
「貴方がここの住人ですか?私凄く疲れていて、勝手に休ませてもらいました。本当に申し訳ありませんでした❗️」としっかりと謝罪を入れると、
「小蛇なのに会話ができるだと?」とかなり驚いている。
そんなにこの種族って弱いんだー。と少し絶望しただった。そして、
「あの本当にすいません。ちなみに私は、リージャって言います❗️」ともう誤りながらノリで名を名乗った、すると、
「え?あっ、私は、小妖精のセラって言います。えーと、初めまして?リージャさん?」と相手も名乗ってくれた。
よし❗️怒られていない❗️と私は喜びながら、「セラさん。私をここに住まわせて下さい❗️」とお願いしてみた。もちろんうまく行くとは思っていないが、と思っていたのに、
「えーと……いいですよ。リージャさん。そのかわり一つお願いしてもいいですか?」と返ってきた。
いいんだー。と喜びながら、私は恐怖を感じていた。だってお願いなんて、今まで散々ひどい事をお願いされてきたのだ。どんな酷いお願いをされるんだと身構えていたら、
「私と友達になってください❗️」と言われてしまったのだ❗️
………え?友達ーーー❗️私友達いた事ないから嬉しい❗️是非友達になりたいです❗️と思った私は、
「むしろならさせてください❗️」と言っていた。
そして私は、住処と友達を手に入れたのだ。