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ゴキブリ

私は今、逃げている。慣れない身体で全速力で逃げている。逃げている理由は、ゴキブリの群れに追いかけられているからだ。

私は、ゴキブリが嫌いだ。凄く嫌いだ。何故か嫌いかというと、色々と思い出すからだ。

靴箱に大量のゴキブリを入れられたり、お弁当を捨てられ、ゴキブリを食べさせられたり、皆んなの前で服を脱がされ、裸でゴキブリが大量に閉じ込められた部屋に入れられ、その様子を動画で撮られ、インターネットに上げられたり、と悲惨な過去を思い出してしまうからだ。後は見た目が気持ち悪いからというのもある。

とまぁそんな事を考えながら逃げていたのだが、私は直ぐに疲れてしまった。そしてスピードも出なくなり、ゴキブリ達に追い疲れてしまった。そして私はゴキブリに囲まれてしまった。

そして私を囲んだゴキブリ達は、一斉に私に飛びかかり、私に噛みついてきた。

痛い。痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い。私は全身を噛まれ、意識が朦朧としてしまった。

私このまま死んじゃうの？嫌だ。まだ死にたくない。アイツらを殺すまでは。だからこんなとこで死にたくない❗️そして、私は、口を開け、近くにいた数匹のゴキブリを噛み殺した。相変わらず苦いな。とそんな事を思っていると、

「デゲデゲデケデデーンデーデーデードーン❗️」と不吉な音が聞こえ、「レベルアップだよー❗️」と可愛らしい声が聞こえた。

すると、身体の痛みがなくなり、そして、いきなり変な音や変な声が聞こえ、ゴキブリ達が怯んでいたので、私は再び全速力でその場を逃げ出した。

………もう追いかけてきてないみたいだな。私はゴキブリから逃げ、川まで来ていた。

はあぁぁぁーーー酷い目にあったー。と私はため息をこぼしていた。まさか異世界に来てまでゴキブリに襲われるなんて思いもしなかった。……そういえばレベルが上がったみたいだな。強くなったかな？と思った私は、

「ステータスオープン❗️」と叫んだ。そして頭上に現れたステータスを確認すると、

・個体名、リージャ

・レベル、2

・種族、小蛇(スモールスネーク)(雌)

・体力、2

・魔力、2

・力、6

・物理防御、4

・魔法防御、3

・速力、5

・精神力、9

・スキル、超弱毒

・？？？、未発現

……全然強くなって無いな。あっ！でもちゃんと名前がリージャになってる。……まぁどうでもいいか。それにしても私はなんでレベルが上がったんだ？普通モンスターを倒さないとレベルって上がらないんじゃないの？あれどう見てもただのゴキブリだよね？だからただの虫だよね？モンスターじゃなくてもレベルが上がるのかな？……もしかして、生き物を殺せばレベルが上がるとかなのかな？まっ考えても分かんないしいっか❗️

しかし、やっぱりお腹空いたーー。ご飯探してたらゴキブリに襲われたから結局何も食べてないんだよねー。と思い辺りを見渡すと、果物が落ちていた。しかも❗️私の大好物のリンゴだ❗️私は急いで、リンゴの元まで駆け寄り、かぶりついた。

「……美味しいーー❗️」美味かった。リンゴは一瞬で食べきってしまった。本当に美味しかった。私が今まで食べてきたどのリンゴよりも美味しかった。また食べたいなーと思い、辺りを見渡すと、なんと❗️

リンゴ園があったのだ❗️

決めた❗️私はここに住む❗️