第八話 ゆく道
先日、ファンだったVtuberが卒業しました。彼女に幸福があらんことを
「ここは、どこだ?」
無事洞窟から抜け出し、はじめての外へと歩き出した。
断崖から広がる景色、崖から見下ろすは俺とつゆ、なにか、色々なものが見えるな。
「ふむ、いい景色じゃのう」
「つゆ、ちょっといろんなところをおしえてくれる?」
(あら、私でもよかったのに)
あぁ、確かにそうでしたね。
「うむ、いいぞ」
じゃあ、まずは一番手前の国を指す。
「あの国はなんだ?」
「あそこは、水の国じゃ、恐らく妾達が最初に向かう場所じゃな」
「ふーん、じゃあ、あの奥の森は?」
水の国の右奥に見える大森林を指さす。
「あれは、魔の大峡谷じゃ、不死王ゼノ・カースライフが眠っていると言われている。」
「魔王か…」
「知っておるのか」
「あぁ、まあちょっとな」
「……」
怪しむような、俺のことが不思議で仕方ないという目で見てくる。
(実際怪しいでしょ)
まあ、そうですね。
「じゃあ、左奥にある、水の国より大きいあの国は?」
「光の国、じゃ。奥の太陽の国の属国じゃな」
一番奥を見る。真っ直ぐ視線を向けると、絵に描いたような大国が見えた。微かに城のようなものも見える。
朝日が登る。不意に太陽の国の方向から光が差す。
俺は、この光景を一生忘れないだろう。
ここから、始まるんだ。
髪が靡く、まだ慣れない女性の体。目の前に、青い龍が通り過ぎて行った。
「な、なんだ?あの青い龍は」
覇龍も目を見張る。
「あれは、妾でも知らなんだ。」
覇龍ですら知らないのか。ニル様は知っていますか?
(あれは、精霊獣ね。それもかなり強力なやつね、珍しいわ、なんでこんなところに)
精霊獣とは何ですか?
(精霊がいるってのは話したでしょ?)
はい、確か、世界を構成している意志を持った精神体ですよね。
(まあ、大体はそんな解釈であっているわ。精霊が魔力によって実体を持ったものが、精霊獣よ)
そうなんですね。しかし、気づかれてないからいいけど、こんなのがこの世界にはいるんですね。
(ばか、こんなのがいたら、王国ですら壊滅するでしょ。普通の精霊獣じゃない、神に匹敵する力を持っているわよ。わたしには敵わないけど)
え、あいつそんなにやばいんですか。
(そこのつゆちゃんでも厳しいと思うわ)
え、じゃあ今気づかれたら…
(ええ、終わりよ)
「つゆ、逃げ(フブキ、今声を出したらあいつに)
しまった。俺の声に反応して青龍がこちらに目を向ける。
「あ…」
あまりの威圧に動けない。つゆも固まっている。
俺、また死ぬのか…
口を開いて、何か…喋ってる?
(……!……ふーん)
ニル様?何かわかったんですか?
(いや、あの龍、害はないわ)
え、大丈夫なんですか。
(ええ…)
「つゆ、どうやら見逃してくれるみたいだ。」
「…本当か?」
到底信じられないという顔だ。当然だろう。
「あぁ、警戒しながら行こう」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ただいま、下山中だ。水の国に行くのだが、水の国から流れる川の沿いに街を見つけたので、山を降りて、街へ歩く。
つゆが龍に変身して乗るか?と言ってきたが、残念ながら俺のステータスでは、つゆが飛んだときのGに耐えられないのだ。
仕方なく、徒歩で行くのだけど、それも辛い。
(本当に貧弱ねー、なんでそんなにステータスが少ないのかしら)
俺が聞きたいですよ、そもそも、これはニル様のせいでこんな体になったんですから
(何よ!わたしがわざとフブキのステータスを低くしたって言いたいの!?)
いや、そういうわけじゃ…
「驚くほど生物がいないな、何故じゃ?」
「そうだな、何でだ?」
(…さっきの龍のせいじゃないかしら)
「あ、もしや、さっきの龍のせいじゃない?」
覇龍にニル様を悟られないよう話す。
(さも自分が考えたように言うわね)
仕方ないでしょう。ニル様のことはバレては行けないんですから
「そろそろ、見えてきたぞ、あれじゃ」
そこは、緑溢れる豊かな町だった。
(あら綺麗)
ちらほらと見える住人、森に囲まれた地形、遥か遠くから流れる川。雰囲気のよいこの町は、もはや町ではなく、村に近いだろう。
つゆも感嘆の声をあげている。
住人が優しいといいが…
「おや、あんたら旅人か!?」
気の良さそうなおじさんが話しかけてきた。
「えぇ、水の国を目指しているのですが、この町を見つけて寄ろうと」
「わけぇ娘二人で大変だなぁ、じゃあ、あんたら宿に泊まるのか?」
「はい、ですが、今持ち金がなくて、換金ギルドはありますか?」
「換金?冒険者ギルドなら、あそこだ。」
特徴的な大きい家を指さす。
「あの建物ですか、ありがとうございます。では、ここで」
建物を目指して歩いていく。
「気ぃつけてな!あんたらめんこいんだからな!」
手を振っている。まあ、たしかにそうゆう問題もあるかもしれないから、用心しておくにこしたことはないな。それにしてもいいおじさんだった。
「さて、つゆ、いくぞ」
「うむ、洞窟でとったものを換金するのじゃな」
「あぁ」
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