第五十話・『死の演奏』
契禊姫「はい。ここからホラー要素注意です」
契禊姫「それでも良ければ……」
契禊姫「本編……」
契禊姫「どうぞ!」
取り敢えずは目の前の教室に入ることにした
そこは音楽室みたいで、机や椅子が置かれていた。そして、向いてる方向にはピアノがあり
「……動きそうだね」
真新しいピアノが置かれていた。真新しいだけで埃とか塵は積もっていた
私は目の前のピアノまで行くと
「まぁ、何も無い……ん?」
綺麗な音色が流れてきた
良く聞いてみると目の前のピアノからで……
「何で気が付かない?」
そう考えると、私は目の前のピアノが鳴ってるのに、別の方向から聞こえていた
そして曲名が『交響曲第九番』だった。でも、本来ならこれは『エリーゼのために』の筈……
そして……4回聞くと死ぬ……
「まさか……」
慌ててステータスを見てみると、状態異常に呪いが掛かっていた
「これが呪いか……」
取り敢えず……後は3回。その間に何とかしないといけない
でも、そうなると答えとしては『ベートーヴェン』だけど……
肖像画は無い。なら……
「2回目……」
また、音色が流れてきた。周囲を見渡しても何も無い
何も無い?……
いや、無さすぎる。机と椅子……ピアノ……
この学校は廃校……
「まさか……」
私はピアノに手を置いた。そして……『交響曲第九番』では無く……
『エリーゼのために』を即興で引いた。ゆっくりと丁寧に
その時に丁度のタイミングで『交響曲第九番』が流れ始めた
確信した。これと合わせて演奏すれば……
『クソ……』
目の前には血塗れの男性が私を襲っていた
やはり……
『交響曲第九番』は呪いで、元ネタの方は解呪方法に
で、血塗れの男性は斧を持って私を襲ってくる。勿論、その斧も血塗れで
「危なっ……さて……とっとと除霊とかして合流しないと」
私は手に持っていた針や糸を使ったが、やはり幽霊でそのまま通り抜けてしまう
だけど向こうは私に干渉してくる
となると……
「これか!」
私は幽霊を引き連れた。多分……これは、2人以上必要……
となると、キキョウとアイズが鍵になる
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2人が消えてから周囲を
『……さて、これはどういうことでしょうか……』
その時に音色が流れてくる。あいにく曲名が分からないためにどうすればいいか分からない
取り敢えずは中に入る事に。そこには机と椅子が均等に並べられていて
真ん中にピアノがあった。その認識は出来る。だけど……
耳を済ませてみると同じメロディーが流れてきた
そして、ようやくステータス画面の状態異常に気づいた
「……ん?」
3回目になった時には今度は別の曲と重なる様に鳴っていた
試しに3回鳴っていた曲の方を引くと
「……まただ……」
1回目に流れた別の曲が流れていた
そこで確信した……これが答えと
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2人が消えた。流石に動揺したけど……エディアは何度も経験してる。なら……何かしらの意味が
私が生み出したが……これは知らない。だから私も2人の為に頑張らないと
扉を開けると、『交響曲第九番』が流れた来た
この元ネタは……『エリーゼのために』……なら……
推測通りに2回目はそのままで、3回目で『エリーゼのために』と重なった曲が流れてきた
そして今度は重なる様に『交響曲第九番』が流れてきた
「なるほどね。エディアは見つけて、キキョウは偶然ね」
3回鳴った曲がキキョウが引くのが聞こえた。つまりは私がエディアが教えてくれた『エリーゼのために』を引くのだと
そうすれば何かしらのアクションが
「……」
目を瞑り、ゆっくりとピアノの上に手を置いた。多分……これがラストチャンスになる。失敗は出来ない
キキョウだって初めてだが即覚えたのか上手く引けてる
なら……私は『エリーゼのために』を引くだけ
丁度のタイミングで私は『エリーゼのために』を引いた
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引き連れたのは良かったけど……残りラスト。これに2人が気が付かなければ……私達は死ぬ
だけど、私は微笑んだ
『何が可笑しい……何が可笑しい!』
そう言って振り上げた斧が私に振り落とされる
落とされるだけで私にダメージが来ない
そして2つの曲が流れてくる
『あがっ……!?止めろ!!!!』
そう言って血塗れの男が発狂し暴れた。そして
「ようやく」
血塗れの男に糸が絡まるように落ちる。私はそれを思いっきり引くと血塗れの男が引き裂かれて周囲に血が飛び散る
この曲が終わる頃には血塗れの男は完全に消滅して、周囲には血だけが
そして、幻覚だったのか教室中はおびただしい血が撒き散らされた惨状が
「これがこの部屋の正体か……」
私は吐き捨てるように呟いた
契禊姫「はい。解説です」
契禊姫「今回から学校編という事で、学校と言えば七つの怪談または、七不思議ですね。はい。元ネタはこれです」
契禊姫「まず1つ目。『真夜中の音楽室に響くピアノの音色』……つまりは死ぬ曲ですね。この話では『死の演奏』です」
契禊姫「元ネタでは『エリーゼのために』でしたが……本編で言った通りに、今回は解呪の為の1つの曲に」
契禊姫「なので、『交響曲第九番』が呪いの曲になり、後は4回聞くと死ぬは同じで、この曲を4回聞くと死ぬのは同じです」
契禊姫「簡単でしたね。解決方法としてましては、2つの曲が重なった即興曲……つまりは2つの曲が1つの曲にするのが正解です」
契禊姫「なので、キキョウとアイズのどちらかがこの2つの曲をタイミング良く合わせないと解呪出来なかったので、私の死は確定になってしまいます」
契禊姫「キキョウは曲自体が知らない為に、初めに聞いた『交響曲第九番』を覚えただけで引きました」
契禊姫「その逆で、アイズはキキョウが知らなかった為に『交響曲第九番』を流した事で、内容を知って、ある程度分かった上で私が引いた『エリーゼのために』を引きました」
契禊姫「これ、本当にどちらか間違えたら私は死んでいましたね……」
契禊姫「さて、教室の本当の姿が現れましたが……どういう意味でしょうか……」
契禊姫「それはおいおい分かりますのでお楽しみに」
契禊姫「それでは今回はここまで」
契禊姫「次の話まで……」
契禊姫「またね!」




