第百十三話・天使戦
契禊姫「今回は特に有りませ」
契禊姫「それでは本編へ……」
契禊姫「どうぞ!」
エディアの為に天使をどうにかしないと……シアを見ると
「……合わせて……」
そう言って動き始めた。それに続くエディア。結成メンバーの息のあった呼吸……
着いて行けるか不安になった
『星二十二遊戯』でリーダーしていてここまで息のあった、何の指示もない行動は初めて見た
私でもそれが出来るか分からない。だからこそ……凄いと思った
「……エン!……」
我に返り私も動いた。出遅れたけど……これで良かった筈。分からないけど……
でも、背後取られても私が止めればエディアは行ける
ギルドの協力……入って分かったのが……このギルドは多分今までで最強のギルドになろうとしている
だからこそ……
「良いかな……」
私は剣を構えて背後から襲うとする天使の攻撃を防いだ
無数の天使が量産されるけど……
「行使『戦車』『運命の輪』『死神』!!」
無数の武器が射出され串刺しにしていくのと同時に次の攻撃を読むみつつ、天使を切りつけて殺していく
『運命の輪』はフィールの能力で、現在起こりうる未来を見る事が出来る。それで攻撃は読める
『死神』はクリーパーの能力で触れた相手に即死させる能力……
だからこそほぼ無敵な天使を殺せる
「……ナイス……」
そう言ってクスとシアが微笑んでいた
「じゃ……行ってくるね」
そう言ってエディアが扉を突き破り奥へと進んでいく
私とシアは立ち止まって無数に囲われた天使を見た
「……何かある?……」
私は少しだけ悩み
「有るには有るけど……時間稼ぎと本体を見つけないと……」
シアは微笑むと、鎌の柄を地面に叩きつけて
「……なら……出来る……」
そう言って能力を発動させていた
その瞬間に発動させていた能力が全て消えり、目の前の天使は居なくなっていた
そして地面に降り立つ天使……それだけ残っていて
「……見つけた……」
そう言って鎌を構えて向かう。だけどその天使は余裕そうな……
まさか……
「……っ!!?」
シアよりも前に出て、『太陽』を発動させてシアを守る形で防いだが……
炎ごと光で切り裂かれて口から血を吐く
「……エン……?」
私は微笑み、青い炎が立ち上がる。そして炎で止まった剣を握る
手からは血が流れて、青い炎となり
「分かった……気がする……だから……命賭けてみる……まぁ……ゲームだから……無いけどね……」
私はそう答えてシアの目の前で剣を青い炎で叩き割って、その破片を本体の天使へと突き刺した
その天使は私の予想外の行動だったのかそのまま受けて、狼狽えていた
青い炎が傷口から溢れて
「……エン……深い……回復しないと……」
私は微笑み
「無駄……これがこの能力だから……」
『太陽』……サンの能力で、青い炎を生み出すが代償として傷がないと不可能。つまりは回復したら能力が使えない諸刃の剣
青い炎が周りに所々と点在していた
私はシアに
「見て。これが……私の戦いで『星二十二遊戯』の戦いだから!」
私は剣を抜いた。その時に青い炎が待って幻想的な炎が周囲を魅せた
そして構えて走り出した
天使もそれを見て走り出した
剣同士が触れ合い金属音が鳴り響き火花が散る
何度も斬り合い、傷が出来上がっていく。その度に青い炎が吹き溢れる
その度に攻撃の速度が上がっていく
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私を庇って傷を負ったエン。『星二十二遊戯』のリーダーで、仲間……ギルドメンバーが居ないと発動出来ない能力……
間違いなく最弱の能力で最強の能力……
私が思ったのは彼女は死を知らない不死鳥……
仲間の力が無いと弱い存在。でも、仲間の力があるから戦える
青い炎がそう見えた
「……アハ……」
私は笑を零した。こんな人でもギルドマスターになれる
エディアもそうだった。こんな人だから着いていきたいと思える
だからギルドマスターに相応しいのかと
私は立ち上がり
「……エン……もう良いよ……」
傷だらけで動けているだけでも奇跡的なエンは私を見た。もうほぼ全身が青い炎で包み込まれて、周囲は青い炎が点在してる
それを見て私は情けないと思った
強いだけじゃないと……私は目を瞑り鎌を構えて歩く
暫くして目を開けた。剣が目の前に来ていて
「……」
剣を片足だけで弾き飛ばし、天使を吹き飛ばした
青い炎に包まれたエンを抱きしめて
「……交代……もう……油断しない……」
エンは私を見ると微笑む。私はそれを見て近くの壁際に座らせるのと同時に
天使が切り裂こうとするのを防いだ
契禊姫「はい。解説です」
契禊姫「青い炎を纏ったエンは、覚悟を決めた時にしかしません。致命傷を負っていても戦えるのは『太陽』の影響です」
契禊姫「能力としては傷が出来れば出来るほど能力である青い炎が生み出されます。高温高圧の炎で消す事も不可能で、燃料的な役割は血です」
契禊姫「そう考えると例えた『不死鳥』とは違いますが……再生はしないが死なない為にある意味ではフィジカルは高くなりますね……」
契禊姫「さて、シアの思いも漏れて覚悟が決まった所で次の話は天使決戦後編ですね」
契禊姫「今回はここまで……次の話まで……」
契禊姫「またね!」




