第百六十六話『最終』
『これにて完結です』
『それでは本編へどうぞ』
能力を組みかえていく。試行錯誤し……空間転移を維持したまま死者蘇生の為の鍵を見つけようとする
手探り……
分からない……
『何をする気かは知らない……だが、厄介そうだな……』
クリエイターが向かってくるのを項羽がいなして食い止めていた
『……』
殺せたら……それだけで良い。ただ、それだけじゃ、ソレは殺せない。だから……確実な方法を……
『……』
死者……仮死状態から復活させる……私は一度死んでる……
なるほど……
理論なんて化学では必須。なら、私は……?
『証明不可能な存在だからか……』
なら……不可能を叶える……空間転移だって……元を辿れば非現実的なのだから。私はそれを否定した
否定したのだから叶えられなかった。でも……今は違う。だって……
『非現実的も現実も実在するから』
手に持っていたものを見てからジャンヌ・ダルクと再契約しクリエイターの前に立った
死ぬのは止めだ。今は生きる。そう決めたのだから……まぁ、今は目の前の存在……クリエイターを仕留めるだけだし……項羽を見てから動いた
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ログインするとボロボロになってるレオナルド・ダ・ヴィンチ……の姿をした何かと項羽が息を切らして箱を見せてきた
『殺すの無理……て……』
うん。レオナルド・ダ・ヴィンチ。ただ、ジャンヌ・ダルクの面影があるから……
「成功はしたのかな……?」
半信半疑で聞くと彼女は片目を瞑って
『出なきゃ……それが出来ない』
そう答えた。まぁ……どの道……そうするしかないと思うし結果は良好か……
『そっちは?』
起きあがると傷も治していて片翼の翼を揺らして立ち上がっていた
「終わった。どうなるかは大人が決める。それにしても……クリエイターを殺せずに封印に留めるしか出来ないか……」
まぁ、そうするしか方法無いし、何よりも倒せる方法が無さすぎた
『ニコラ・テスラなら喜んで実験材料にすると思うけど……使いたくないね……』
……
言えてるのが本当にそう……
「ただ、放置も出来ないし、私の力でも無理だから……頼むよ」
イリアが出て来て私は手渡すと
「『何かに使えると思うからこっちで話しておくよ。にしても……予定のレオナルド・ダ・ヴィンチがここまで成長するとは……思わなかった……』」
イリアはレオナルド・ダ・ヴィンチを見て微笑むと
「『んじゃ、バグ修正と今回のお礼と危険な事をした分を引いてのこれが報酬と……後はお説教よ』」
……
最後で台無しになった……
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ログアウトさせられてからお説教タイムを挟んでぐったりしてると重みがのしかかってきて
「また俺がやってやろうかお母さん?」
目を見開いて突き飛ばした上でソファーから転げ落ちて見ると、上手いこと着地したのか平然と立ってる男の子
そして
「……その、悪い」
罰が悪そうな楼が。そこで何となく察してしまったけど……
「何で此処にこの子が……?」
楼は頭をかいて
「イリア……義兄に嵌められた……」
おぅ……
「それと……なんか知らんけど、お前と俺は夫婦になり……この子が俺達の息子になった……」
……
「……あの男の娘……!」
マジで……どうなってるんだよ……
「あー、そうだった。これ、あの綺麗で美しい人から渡しておいてと言われた」
そう言って手紙を渡されて読むと……
「で……?」
……
「イリアと……零にやられた。これが条件か……
この子は私とは別だけどクローン。実害は出てないし、ハッキング等は捕まえたヤツの責任
どうも、彼を普通に暮らさせるなら……私達が良いと……」
あのイリアはともかく……何で夢恢直々に頼まれるかな……いや、条件を呑むしかないけど……知ってて……
「何か……苦労してるんだな……」
取り敢えず楼を抱きしめる事にした
「お母さん……大丈夫か?」
お前のせい……とは言えないから
「大丈夫。取り敢えず……学生だからね?」
楼は頷いて
「俺の連れ子にする……」
妙に納得された……
んで、戸籍に関しては……同封されていた紙で名前以外全て書かれていて
「名前か……」
男の子は私を見て
「2人の名前からでいいんじゃないか?」
……
「お前……小学生なのに妙に口悪いな……」
楼が呆れながら言うと
「仕方がねぇじゃん……彼処しか知らんから。それにお前になら親としてなら良い……イリアて奴に条件を呑んだから仕方が無いのが本音だな」
上から目線だなぁ……
取り敢えず、スルーして……
名前か……
「面倒だし、楼刻で……」
そのまま咲桐楼刻と書いて楼に渡した。楼は不思議そうに私を見ていたけど無視して
「お前は私の息子。だから……何もしないでね?」
私がそう言うと楼刻は頷いて抱きしめてくる
「分かった。お母さん」
……
「まさかなぁ……」
本当に面倒な事になったもんだよ……
『解説』
『応援?ありがとうございます。3年位になりますがこれで終わりになります
次の話は同じ世界線でありながらも、もしものif世界でありすべて新規になる予定です
ジャンルはVRゲームですが……ダークファンタジーになってくれればなぁと思ってます
とある漫画で書きたいのもあって、これ以上書いていたら訳が分からなくと思ったので……一旦打ち止めします
続きは気分か……その新作の方の番外編として出すかも知れないので……この物語はこれでお終いです』
『それでは最後までありがとうございます。次の新作?まで……またね!』




