幼馴染に会いに行くことにした
次の日、僕はまたほたる児童館に向かっていた。
昨日あれから公園とほたる児童館のちょうど真ん中くらいで美月と別れ。
それからぼんやりとしていたせいで、筆箱を忘れてしまったのだ。
「あ、智洋くん〜。もしかして筆箱取りに来た?」
「あ、はい」
入るとすぐに梨田さんが僕の行動を読んで来た。
「あ、これね」
「はい、ありがとうございます」
僕は梨田さんから筆箱を受け取る。
「そう言えば、昨日、ここに美月ちゃん来たよ」
「え?」
公園に来ただけじゃなくて、ほたる児童館にも来てたのか、美月。
まあほたる児童館も、僕と美月が小学生の頃お世話になったところだ。
美月も懐かしいと思ったから訪れたのかもしれない。
「美月ちゃんと会ったよね?」
「昨日……公園で会いました」
「ちゃんとしゃべれた?」
「まあ……」
「でも、美月ちゃんめっちゃ色々言ってたよ」
「え?」
「昨日自然観察教室終わった智洋くんがここに帰って来たあと、美月ちゃんが来てね」
「え、僕と別れた後だったのか……」
しかも僕とは時間をずらして。
「なんかね。智洋がぎこちなくなってるよー、なんで嫌われてるのかな……みたいに言ってたよ」
「まあ……それは久々でしたし」
「まあそうね。でも女子小学生と話してるときはにこにこしてるのに私との時はそんなにだったからロリコンなんじゃないかとも言ってたよ」
「まじですか……そんなつもりはなかったんだけど」
でもそうなってるって言われたら、実際そうなんだろうなとは思う。
まあ、美月といると、自分がしょぼすぎてつい情けなくなって、気持ちが暗くなってしまうからな。
似たようなことは多くの人が経験しているかもしれないし、ありがちかもしれない。
けど、不意打ちに三年ぶりってなると、なかなか難しい。
「ふーん。そっか。でもね、そんなに智洋くんが自信をなくすことはないんじゃない?」
「それは初めて言われましたね……でも、それは置いといても、美月とは、さすがにちょっとぎこちなさすぎたかな……」
僕は思った。最近あんまり美月のこと考えてなかったな、ほんとに。
今度テニスの全国大会があるはずだ。
幼馴染の全国という大舞台だ。
……応援にでも行ってみるか。
そう思った。