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「ヒール」
ガヤオの声がした。
振り返ると、ガヤオが俺の右太ももに右手をかざしてる。
ガヤオの右手がボウッと光った。
銃創が塞がって、脚の痛みが消えた。
怪我が治ったのか?
魔法って、すげー!
俺は立ち上がって、モッキュとガヤオと抱き合った。
「ありがとう、モッキュ! それとガヤオ!」
「ジロー、大好き!!」
「わ!! 俺、活躍したんじゃね? なあ、ジロー、モッキュ! 俺、かなり活躍したんじゃね?」
ガヤオが、めちゃくちゃ喜んでる。
「やったよ! 俺やったよ! これでこそ、助っ人だよ! よっしゃー!」
ガヤオも、いろいろ悩みがあるみたいだな…。
「あ。ミョーンってなってきた」
ガヤオが言った。
え!?
ガヤオの身体が半透明になっていく。
「ジロー、モッキュ。じゃあな。俺はカルナディアに帰るよ。これからも2人で仲良くするんだぞ」
ガヤオが俺たちに手を振った。
俺とモッキュも手を振る。
ガヤオが消えた。
俺は通信回線を開いた。
グスターヴ軍の将校に繋ぐ。
「こちらジロー。『惑星爆弾』を1個確保した。敵は殲滅したが、こちらも俺とモッキュ以外は全滅」
「了解」
将校が答えた。
残りの惑星爆弾が、ここで発見されれば簡単に問題解決だ。
ヴァルゴが、どこか別の場所に隠しているとしたら厄介だな。
まあ、そのときはそのときか。
今は、モッキュを取り戻したことが一番だ。
「ジロー、ホントにありがとう」
モッキュが俺を見つめた。
「モッキュを助けるのは当たり前だろ」
「ボクたち、これからもいっしょに居れるんだよね?」
「それも、あったり前だよ!」
俺とモッキュは目一杯、ギュッと抱き合った。
そう、俺とモッキュは、ずっといっしょだ。
この広い宇宙を、2人で縦横無尽に駆け巡ってやるぜ!!
おわり
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
大感謝でございます。
この作品が私のSFシリーズの最初になりますので、とても愛着がございます。
私の他作品「助っ人勇者ガヤオ」のガヤオと同じく、ジローとモッキュも私の他作品に、よく現れますので、よろしくお願いいたします(笑)




