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 部屋は常に研究員に監視され、全てのスケジュールが決められていたから、これは異例の事態だった。


 ヴァルゴは小声で他の11人に告げた。


「私たちは騙されているわ」


 それだけだった。


 だけど、それで充分だった。


 すぐに飛んできた研究員が部屋の電気を点け「どうした?」と確認した。


「何でもありません」


 ヴァルゴが答えた。


 俺たちは再び消灯して横になった。


 各々がこれからすべきことを考えていた。


 その日から俺たちは、研究所員たちの目を盗んで謀議を重ねた。


 ヴァルゴが知った情報はこうだ。


 俺たちの生い立ちは合っている。


「悪」を倒す為に編成された「正義」の部隊。


 これは嘘だ。


 研究所の奴らは単純に俺たちを商品として育て、最後は脳改造を施して売り飛ばす。


 主人の命令を嬉々として遂行する超人部隊ってわけだ。


 真実を知った俺たちは怒髪天をついた。


 復讐しなければならない。


 俺たちはまず、リーダーを選んだ。


 ヴァルゴが選ばれた。


 ヴァルゴは計画を練り、俺たちに指示を出した。


 1週間で準備は終わった。


 この施設の人間を出来るだけ多く倒してから脱出する計画。


 今夜、決行する。


「レオ」


 ジェミニが俺を呼んだ。


 「時間か?」と俺。


「うん」


 ジェミニが答えた。


 さあ、狩りの始まりだ。


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