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 目が覚めた。


 宇宙船内のベッド。


 横ではモッキュがスヤスヤと寝息をたててる。


 シャツとパンツだけなのに、全身にびっしょりと汗をかいてた。


 船内は暗い。


 闇の中で計器類のランプの赤や青の小さな光だけが、チカチカと見えた。


 俺は…ジロー…そうだ、ジロー。


 でも、昔は違う名で呼ばれてた…。




「レオ」


 ジェミニが俺を呼んだ。


「時間か?」と俺。


「うん」


 ジェミニが答えた。


 俺たちは反乱を起こそうとしていた。


 俺はレオ。


 12歳。


 12人のハイブリッドソルジャーの1人だ。


 男が6人、女が6人。


 生まれたときからずっと、この研究施設で暮らしてきた。


「あなたたちは選ばれし者です」


 幼い俺たちに女所長は高らかに宣言した。


「遺伝子操作によって生みだされたあなたたちは、ここで訓練を受け、最強の戦士『ハイブリッドソルジャー』となるのです」


 彼女は俺たちが「悪」を倒す「正義」だと、熱く語った。


 それは、とても魅力的な言葉だった。


「自分たちは『正義』を成す為に存在する」


 その合言葉があれば、どんな厳しい訓練にも耐えられた。


 あらゆる戦闘技術を俺たちは習得した。


 外の世界に出回る大した効果もない増強剤を血管に注入することで、短時間超スピードで動ける「ブーストONモード」も使用可能。


 特殊な遺伝子の力だ。


 ただし、連続使用は出来ない。


 俺たちは、いつか来る「悪との戦い」に備え続けた。


 俺たちが12歳になった日。


 全員、誕生日は同じだ。


 共有している広い寝室。


 深夜に仲間のヴァルゴが皆を起こした。

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