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そこから、メルタックとの別れを惜しむ人たちの挨拶が始まって…時間がかかった。
どんだけカリスマ発揮してんだよ。
それを見てるミーコは、また不機嫌になってた。
ガスマスクが何人かメルタックを見送るためについてきた。
鉱山の入口で別れる。
俺たちはバギーを隠した場所まで移動した。
ミーコたちは近くの小さな町から来たらしい。
そこまでミーコとチェイミーを送っていく。
来るときと同じ砂ぼこりをかぶりまくる道中で、俺はミーコに、この星の真実を告げた。
ザホーン帝国がシュトレルを「コロッセオ」にしてること。
アンドロイドまで使った現地人同士を戦わせる陰謀。
どれだけ理不尽に、この星の人々が殺されてるのかを。
「ふーん」
ミーコは興味無さ気に言った。
「ジロー、教えてくれて、ありがとう。でも、あたしは今はそこまで手が回らない。今やってることが片づいたら、そのときにゆっくり考えるよ。何の縁だか、チェイミーも背負い込んじまったしね」
そう言ってミーコは、モッキュを抱いてるチェイミーに視線を向けた。
ミーコの口の右端が、ククッと上がった。
ヘタな笑顔!
ミーコは実は優しいやつだ。
小さな町で俺はミーコとチェイミーを降ろした。
「モッキュー!」
案の定、チェイミーはモッキュと別れるのを嫌がって泣きだした。
その気持ちは分かる。
俺がモッキュと別れるなら、こんなものじゃ済まない。
てか、別れない!
ミーコがチェイミーを引き剥がして、モッキュは俺の胸に戻った。
Welcome back モッキュ!
「さよなら、モッキュ」
「うん、チェイミーも元気でね」
「さよなら」
ミーコが俺に言った。
「さよなら、ミーコ」
「2度と会うこともないね」
「ああ。死ぬなよ」
「ジローもね」
俺とモッキュはバギーに戻った。
無言のメルタックを乗せて宇宙港への道をぶっ飛ばす。
モッキュが後部座席から、さっきの町を見てる。
「ジロー。チェイミー大丈夫かな?」
「ミーコがついてる。大丈夫だよ」
ミーコは強い。
必ず目的をやり遂げる女だ。
俺にはそれが分かる。




