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敵まで12、3メートルか。
ミーコがリュックから、手榴弾を取り出した。
俺にジェスチャーで「下を向け」と言ってくる。
ミーコがゴーグルを装着した。
俺は下を向いて目を閉じた。
4秒後、閃光手榴弾が炸裂する音が坑道中に響いた。
「ギャッ!」
「うわっ!」
男たちが叫ぶ。
ミーコが俺の肩を叩く。
よし!
片づけますか!
閃光を見て身動きのとれないガスマスク勢に、俺とミーコは襲いかかった。
全員を撃つことも出来る。
でも、この場合はそこまでしなくてもいいだろう。
ミーコもハンドガンは撃たずに、銃底で男たちの後頭部を殴って気絶させてる。
俺は最初に接近した敵を右のハイキックでダウンさせた。
相手の槍を奪う。
そこからは槍をブン回して、棒立ちの奴らを倒していく。
「ホァチャッ!!」
この前、観た、ホログラムのアクション映画のマネ。
後ろから、モッキュも「アチョーッ!」って叫んでる声がする。
そうそう、2人で観たから。
あっという間に俺たちは、その場を制圧した。
楽勝!!
「そこまでだ!」
男の声が突然、坑道に響いた。
奥にある通路に何人ものガスマスクが、ひしめいてる。
まずいタイミング!
大口径ハンドガンをぶっ放そうと思ったら…ガスマスクたちの後ろから、1人の男が前に出てきた。
フードを被ってる。
「それ以上、彼らを傷つけるのはやめてくれ」
男がフードを上げて、顔を見せた。
男はメルタックだった。




