16
割愛!!
動かなくなった男を置き去りに、俺とモッキュはメルタックの捜索を再開した。
警戒は怠らない。
さっき逃げた2人が戻ってくるかもしれないし、そもそも敵が何人居るのかも分かってないからだ。
少なくともここは、俺たちのフィールドじゃない。
地の利は敵にある。
ただ、奴らの戦いかたは素人に毛が生えた程度だった。
訓練はされてるとしても練度自体は浅い。
大人数で襲ってくるか挟み撃ちでもされなければ、俺のほうが強い。
以前、惑星モーラでガパチョに囲まれたときのが100倍ピンチだった。
俺たちは順調に坑道を進んだ。
捜索済みの場所を増やしていく。
ガスマスクたちには出くわさなかった。
「ジロー、扉があるよ」
モッキュが言った。
ライトが木製の扉を照らす。
鉱夫たちが休憩する為に作ったスペースかな?
扉の右側にモッキュを立たせて、俺は左側の壁に張りつく。
左手でドアを開けて、間髪入れず大口径ハンドガンを中に向ける。
さほど広くないスペースに扉と同じ木製のテーブルと椅子が4脚。
奥にも部屋がある。
奥の部屋に続く部分は扉が無いから、半分だけ部屋の様子が見える。
もしかしたら、敵が潜んでるかも。
俺は、そちらに銃を構えたまま「いいよ」
モッキュを呼び込む。
「OK」
モッキュが部屋に入った。
ライトの光がモッキュの顔に、下から当てられてる。
「バア」
モッキュが、ふざけた。
今、要らないよ、その遊び!
次の瞬間!
「かわいい!」
叫びと共に、奥の部屋から人影が飛び出した!
モッキュへと突進していく!




