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鉱山に着く頃には、俺とモッキュの顔と髪型は、ひどい有り様だった。
道中で、やたらトゲトゲのついた三輪バイクに乗った男たちが追いかけてきたけど、俺が大口径ハンドガンで3人ほど撃ったら、残りは居なくなった。
連中が現地人なのか、外から来た奴らなのかは分からない。
ただ、全員が面白い顔してたのは間違いない。
俺たちは鉱山の坑道入口の近くの岩場にバギーを隠した。
もしも移動手段を盗まれると、メルタックを首尾よく捕まえたとしても宇宙港まで地獄の行軍になる。
そんなのゴメンだ。
「これでよし。モッキュ、忘れ物ない?」
「うん、大丈夫」
俺たちは坑道へと入った。
中はアリの巣みたいに複雑に入りくんでる。
でも、ナビシステムのおかげで迷って戻れないなんてことは起こらない。
ただ、メルタックの居場所は細かく分からないから、あらゆる場所をしらみつぶしに探す必要がある。
坑道の照明は全て死んでた。
俺のブレスレットに内蔵されてるライトが前方を照らす。
モッキュも強力なペンライトで見えない部分をカバーしてくれる。
坑道のいくつかの分岐を調べ終わったときに、ライトの光の中で何かが動いた。
俺とモッキュは放置されたトロッコの陰に隠れた。
光の中を進んでくる人影。
2人、いや3人だ。
真っ黒のフード姿。
ガスマスクを被っていて顔が見えない。
全員が、ひどく造りの荒い手製の槍を持ってる。
「トロッコの後ろだ!殺せ!」
1人が叫んだ。
男の声だ。
坑道の壁で、声が反響する。
相手はやる気満々だ。
こっちも容赦しないぜ!




