鮮明
私は冬の終わりに野原に生えた春のバラ。
気がついたら私は植木鉢の中。
ああ、新しい場所でも私は孤独。
空しく時は過ぎるのだ、こわくて寒い。
それでも拒む私の棘は心情の具現化。
剪定されて残った不完全な私。
そろそろ目覚めの季節。
私の身体は桃色の灰色。
あなたのために咲きたい私の姿。
それでも、あなたは私を知らないままで。
もう眠たいよ。
私の周りには色鮮やかな花達と揺れる地面
あなたのために私は咲く。
今、懸命にそして自由に。
意識はまだ続くはずだ
あなたが近づいてくるのが見える。
そうだ私は私となったんだ。
そうだね。
一人の春なんて嫌いだった。
でも一人だからこそつかめた今の私。
孤独は溶けて
春は私と一つとなり、私は春の一部となった。
暖かな春に祝福あれ。
遥彼方さま主催「ほころび、解ける春」参加作品です。
良ければ感想どうぞ。
意味不明とか、意図はなに?とかいう質問は受け付けておりませんのであしからず。