777回の転生でもびっくり‼︎ 『ネーミンは大切に』
カルバンは右手に歯ブラシを持ち、更に自分のアイテムボックスから、枕を取り出した。
......その枕はもしや宿屋の! 持ってくるなよ!
遊者もさすがに驚いている。
「カルバン、それ、どうしたんだ?」
「やっと見つけたでごわす。おいどんが装備出来るものを」
装備? なんだそういうことか。.......はあああ‼︎ 装備だと! 何がどう見て装備だというのだ。というか装備規制が厳しすぎやしませんか?
俺はカルバンのステータスを見ていることにした。
カルバン
【武器】 歯ブラシ(ライトの)
【防具】 旅人の服
【盾】 枕(兼用)
【兜】 枕(兼用)
【アクセサリー】 なし
本当に装備している‼︎ 驚きの連続だった。まず装備として成り立ってしまうことが。確かにヒノキの棒などただの棒でさえ装備になったりもするが、歯ブラシを持ちモンスターと戦おうなどとする奴がいるだろうか? いたとしても、寝込みに襲われてうっかり剣と歯ブラシを間違えちゃった。てへ
ならまだ分からなくもない。
(それでも理解に苦しむが)
それがだ。完全に武器として歯ブラシを。そして盾と兜の兼用で枕を装備しますか? 普通。
いえしません。明らかにしません。このまま装備を与えてもらえそうもないので、苦肉の策といった話かもしれないが、それでももう少しこだわってほしかったと思うまでである。
カルバンは武器(歯ブラシ)を持ってから、顔つきが引き締まったように思える。
「おいどんも必殺をマスターしたでごわす」
「いつの間に! やるな」
「おいどんはすごいでごわすよ」
カルバンは胸を張っている。......嫌な予感がする。
遊者は目を輝かせながらカルバンを見て。
「その必殺名を教えてくれ!」
「その名も......枕スラッシュでごわす」
予感的中! だと思ったぞ、枕が出てきたあたりから。まだちゃんと枕を装備している分、遊者よりはマシだと思うが、それでも使えないだろ。それ。
カルバンは枕を頭の上に置き、腰を深く落とし、歯ブラシを脇腹に持って行き、居合をするかのように構えた。
「モンスターよ、くらうでごわす。枕スラッシュ!」
と歯ブラシを横に振りかぶった。
その瞬間、歯ブラシから光の線が飛び出し、二角ラビットA、Bは真っ二つになった。
......唖然とした。まさかカルバンがそんな大技を使えるとは(大技になるとは)思ってもなかったからである。しかも枕を使っていないのにその技名とか、いろいろ突っ込むところはあるが、それでもモンスターを倒したことには変わりはない。
カルバンがドヤ顔をしている時、遊者はまたも棺桶に入っていた。




