ニコルの村にたどり着きました! 喜
【ニコルの村】
稲と木材で出来た15世帯ほどある小さな村。モンスターが来ないように村の周囲に木で作られた囲いがある。
確か、俺らが1キロ離れたアルナイハンにある家を出たのが、確か昼過ぎだった気がする。
俺は空を見上げると綺麗な夕焼けが浮かんでいるを確認した。
.....ああ、もう夕方なんだ。1キロを進むのに、こんなにも時間がかかるのかと冒険の大変さを思い知った。
とりあえず一度宿屋に行きたい、休みたい。
体力、魔力ともに何ら問題はないのだが、【精神力】が赤いゲージになっている。
(そんな表記はないのだが)
今日は色々ありすぎたからな。さあ早速宿屋に......
俺が村を見渡すと、村にいる人たちは子どもと女性だけで、成人した男性が誰一人いなかった。
違和感にイムも気づいたようだ、真剣な目つきをしている。
「セブン」
「イムもお前も感じていたか?」
「はい。違和感があります」
「俺もだ」
イムはもともとスライムだ。これが人間の仕業に見えないこと、そしてモンスターの残り香を感じ取ってくれたのだと思う。これからの冒険にこれほどタメになる能力はない。
「ですよね? 私に猫耳キャップは必要ないですよね?」
は? 猫耳キャップ?
「夫のセブンからもらったから言いにくかったんです。同じ気持ちでよかった。.......でも、たまにだったらセブンの趣味に合わせてあげるからね」
(それは遊者の趣味だ。俺の趣味では決してない)
今はそんな会話をしたいんじゃないんだが、村の異変に気付いてほしいんだ。
イムは猫耳キャップを取り、アイテムボックスに入れようとしたが、なぜだかカルバンに猫耳キャップを渡した。
カルバンは嬉しかったのか無理矢理猫耳キャップを装備した。そのおかげで可愛さのあったキャップが伸びてしまい、熊の耳のようになってしまった。
装備がなくて申し訳ないのだが、でも男の猫耳は何も萌えないので止めていただきたい。
「ライト、いいでごわすでしょ?」
「え〜俺もイム……さんの装備が欲しい」
ライトは駄々をこねている。俺はそんなやりとりをしたいわけではない。この異変に気付いて欲しいのだ。
イムは二人のやりとりに対して冷たい目をして見ている。
「あのふざけるのはいい加減にしてもらえますか? 村の異変に気付いてないんですか?」
……イムよ。お前がこの流れを作った自覚はあるのだろうか。いや今は置いておこう。そう異変だ。
遊者は入り口に立っている女性に話を聞くことにした。




