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試し書き

3


俺こと○○○○は、起きてすぐに自分の目を疑った、何故なら目を開けてすぐ見えるはずのいつもの天井は無く、そこには豪華に飾り付けられたシャンデリアがあったためだ。


「知らない天井だ」


よくラノベなどで目にする言葉だがまさか自分が使うとは思っていなかった。

俺は体を起こしたその時不意に


「目が覚めましたか?」


と聞かれ、その声に俺は横を見る。


「あんたは?」


そこには、いかにもメイドですと言わんばかりのメイド服に身を包み眼鏡をかけた秘書風の美人さんがいた。


「私は代々魔王様に使えるメイド兼秘書を輩出している家のもので〇〇〇と言います以後お見知りおきを」


「あ、これは丁寧にどうも……じゃなくて!」


俺はついつい下げてしまった頭を上げて、先程の言葉を聞き返す。


「メイド兼秘書ってどっちかにしろよ!いや、そんなことより魔王!?今魔王って言った!?」


「なぜメイドと秘書を兼任しているかと申しますと、何代か前の魔王様が元々メイドの名家だった私の家の当主に「お前の家の奴ら皆頭いいから秘書も一緒にやってくれなー」と、仰ったそうで、それ以来私の家は代々魔王様の秘書もやっているのです。後魔王って言いましたね」


「魔王適当だなおい!て言うか、本命の質問が長々とどうでもいい話の後に付け足す感じで答えられてるんですけど!?」


「あ、はい、付け足しましたね」


「言っちゃったよおい!あんた真面目そうに見えてあんまり真面目じゃないだろ!」


「そんなに叫ぶと喉を痛めますよ?」


「あんたのせいだよ!」


「朝から元気ねー、あんたら」


「今度はなんだ?」


急に聞こえたその声に俺は回りを見回す。

改めて見るとその部屋は、一目見ただけで価値のあるものだと分かる物ばかりが置かれていた。

まるでどこかの国の貴族が住んでいる部屋のようだった。声の主は先程のメイドのいる反対側にある扉から入ってきていた。


「………っ」

そこにはピンク色の髪が印象的な、アニメに出てきそうな美少女がいた。


パン! 


俺は自分の顔を叩き目を覚まそうとする。


「ちょっといきなり何してんのよ?」


「まだ目が覚めないのか、俺はいつからこんな寝坊助になったんだ?」


そう言いながらもう一度顔を叩く俺。


「ちょっと、これは夢じゃなくて現実よ!」


そのまま近ずいてきたその美少女さんに、俺はほっぺをつねられ現実だと確認した。


「現実、か…………」

そうなると、今左右にいる美人と美少女がリアルに居ることになるのだが……


「起きたら知らない部屋で知らない人か………

                誘拐かな?」


「確かに、誘拐と言えば誘拐ですかね」


と美人さんが言うと、美少女さんが


「もし誘拐だとしたら、とんでもなく離れた距離からの誘拐よねー、何せ別の世界からだし」


と、何でもないことのようにさらっと重要なことを言い出した。


「……は?……別の世界から??……それって……」


「そうね、いわゆる異世界ってやつ」


「マジ?」


「マジマジ」


「マジかー………他には?……他には誰か一緒に来てないのか?友達とか、親とか……」


俺はそう言って美少女さんに聞くが、大体の予想は着くので、少し歯切れの悪い聞き方になってしまった。


「他?誰も来てないわよ。あなたを召喚魔法で呼んだときに、その服を着ただけの状態でやって来たんだもの」


その言葉は大体予想道理だった。しかし、その言葉の中に気になる単語が混じっていた。


「おい、今魔法って言ったか? この世界には魔法があるのか?」


「そんなの当たり前じゃ……あー、そっかあなたの世界には魔法が無かったのね」


そう言いながら美少女さんは、人差し指を天井に向けるようにして「着火」と言うと。

人差し指の先からライターのように火が着いた。


「初歩的な魔法ならこんな感じね」


「おー!すげー!マジで魔法だ!」

そう言う俺を見ていた美少女さんはどこか得意気にこう言った。


「私が本気を出したら普通の一般人なんかなら一瞬で消し炭になっちゃうわよ」


「魔法怖いな!いや、それよりも、そんなことをさらっと言えるお前が怖えーよ」


「そうかしら、こんなもんだと思うんだけど、一応私、前魔王の娘だし」


「あ、魔王さんの娘さんでしたか。タメ口きいてすいませんでした!!」


そう言って深々と頭を下げる俺。


「いいわよそんなの、それに、今はあなたが魔王だから立場的にはあなたが上よ」


その言葉を聞いた瞬間俺は耳を疑った。


「……ごめん、もう一回頼む」


「だから、今はあなたが魔王なんだってば!」


「うそーん」


「嘘じゃないわよ」


「………………」


「何よ、急に黙り込んじゃって」


「いや、そりゃあいきなりあなたは魔王です! とか言われても正直実感が沸かないって言うか、何と言うか」


そう言いつつ俺はベットから立ち上がり体に変化がないか調べる。


「特に異常や変わった所は無いな、いや、若干体が軽いよーな、気がしないよーな?…………!?」


その若干の違和感に戸惑いつつ軽く跳んでみると

ボコォ!!

天井に頭がめり込んだ。

正直何が何だか分からない。


そこで美人さんが


「いい忘れましたが、あなた様は前魔王様の亡骸を使い召喚したために、前魔王様の力の全てがその体に備わっているはずです」


と言った。


俺は天井にめり込んだ頭を抜きつつこう言った。


「遅いわ!、そう言うことは最初に言って貰えませんかね!」


「すいません、うっかりしていました。」


「頭がめり込む事態をうっかりですまされた!?」


それを見ていた美少女さんは、どこかめんどくさそうにこう言った。


「〇〇〇、修理代給料から引いとくから」


それを聞いた美人さんこと〇〇〇さんは


「そんな!お嬢様、それはあまりにも殺生です!」


とまるでこの世の終わりが来たような表情をしていた。


「そう言えば、今更だけど俺は〇〇〇〇だ、あんたはなんて名前なんだ?」


そう美少女さんに聞くと、彼女は先程のめんどくさそうな顔は何だったのかと思えるような笑みを浮かべ、


「〇〇〇〇よ、これからよろしくね!」


そう名乗り、手を差し伸べてきた。


俺はその手をしっかりと掴み、


「こちらこそ、よろしくな!」


と言いながら握手をしてその日は解散となった。


これが俺と〇〇〇〇の初めての出会いだった。

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