第二話
「ふぅ…朝からひどい目にあった…」
結局普通に遅刻しました。はい。すっごく怒られました。くそぅ、多分モモはセーフだったんだろうなぁ…後で文句の一つでも言わないと気が済まないね。うん。
「ユーキっ!また一人で考え事?」
「あ、アキ。おはよう。」
「おはよっ!ところで今度は何を…もとい、ナニを考えていたんだい?」
「そんな変な事考えないわよ。アキじゃあるまいし。」
「えー?むしろ考えない方がおかしいよ。だってユーキは…」
「その話は関係ないでしょ?それと、その事は学校では話さない約束。友達やめるよ?」
「わわわ。ごめんごめん。」
「まったくもう…」
この娘はアキ。私とモモとアキの三人は小学校に入る前からのいわゆる幼馴染ってやつ。私の大事な友人であり、数少ない私の秘密を知る人達。私はこの二人の事が大好きだ。
…とか考えてたら授業が終わった。ヤバイ、全然わからん…
「ユーキっ!一緒に帰ろっ!」
「あ、うん。帰ろ。」
今日はもうさっさと帰りたい気分だ。勉強もしなくちゃだし。
「ねーねー、この学校の伝説って知ってる?」
「伝説?ゲームみたくここで結ばれた人達は幸せになる…とか?」
「んー、おしいっ!ちょっと違うんだなぁ。これが。」
「どこが違うの?」
「いやぁ、それがね…
この旧校舎で結ばれたカップル…その中でも女の子同士のカップルは一生幸せらしいよ?」
……!女の子…同士……。
「…ふふっ、楽しそうね、それ。」
「あ、やっぱり興味ある?いやぁでも女の子同士だなんてアブノーマルな事する人なんて普通いない……」
「アキ、私、ずっと前からアキの事が好き。お願い。私と付き合って?」
「………
えぇぇぇぇぇぇぇ⁈」
私の一世一代の告白だった。