死後二日目3
ここから週連載にしましたので
良ければ読んでください
俺は、急いだ分ゆっくり歩いて家に帰ってきた。
部屋に行き、鞄を投げ、俺は制服のまま床に仰向けに寝そべる。
誰だか分からないが、同じクラスの生徒を気にかける必要なんてない。
誰なのかはクラスメイトのアキに聞けば分かるだろうけども、アキの携帯電話番号を知らない。
連絡網で家に電話をかけるのも面倒だ。
そう考えた数秒後、家の電話が鳴った。
いや鳴っていた。
俺は疲れていたのか、そのまま寝てしまっていたようた。
時計が無いのでどのくらい寝たのか分からない。
電話は鳴っているが俺は出ない。
数秒間鳴った後、電話が切れた。
もう一眠りするか。
まぶたを閉じた途端、また電話が鳴った。
「うるさい」
俺は起き上がり、部屋を出て電話の元へ向かう。
近づくにつれて音が大きくなる。
電話番号を見ると携帯電話からみたいだ。
すると留守番電話に切り替わった。
その途端、相手は電話を切った。
またかかってきた。
同じ電話番号だ。
仕方ないので電話に出る。
『やっと繋がったー』
可愛らしい女の子の声。
「アキか?」
『そうアキラだよ。そう聞くって事は電話に出てるんだね』
『当たり前じゃないか? おかしな言動じゃないか?』
そんな声が電話の向こうから聞こえた。
「何?」
電話を置きたい。
『携帯の番号知らないからこっちにかけた』
『それだけ言ったらストーカーみたいだろ。何回かけたんだよ』
アキラじゃない声は誰なのだろう。
話する気は無いので聞かないが。
「……じゃあ電話番号言うよ」
俺は携帯電話の番号を言う。
『あとメルアドも……今はいっか』
「それだけなら切るけど」
『ちょっとそれは待って』
俺は置きかかった受話器を耳に戻す
『右腕に根性焼きしたのは誰?』
『俺だ』
『うるさいよ!』
俺も五月蝿い。
根性焼き――右手首の内側を俺は見る。
二カ所丸く火傷の跡がある
ジッポライターを使っていた生徒にタバコの火の部分を押し当られて出来た火傷だ。
「名前は分からないけど、ジッポライター使ってた生徒」
数秒間返事が無かった。
電波悪いのか?。
『やっぱりそうだ』
何が?
『今、帰ってきたお兄ちゃんから聞いたんだけど。カズ……じゃ分からないか。とにかく、そいつの自宅が昨日の夜に火事になってたんだって』
一呼吸を置いてまた彼女は喋り出す。
『あいつの状態とかは全然分からないんだけど、あいつの親はガソスタを経営しているんだよ』
ガソリンスタンドか。
「罪を被せ、なおかつ、事故と思わせるつもりなのか」
興味無いけど。
『そうなのかも。あとは何か分かったら連絡するよ。それじゃあー』
「俺はそんな推理みたいな事……」
電話切られたし。
これでゆっくり寝られる。
携帯電話は常時、電源は切ってあるから鳴る事はないから。
冬は火事に注意ですよ