「ソ連へのレンドリース縮小」→「日本へのレンドリース強化」→「日本経済の高度成長 の“戦前開始”
◆ 1. ソ連へのレンドリース縮小が始まる(1945頃)
●ソ連の「朝鮮民主主義人民共和国」「中華人民共和国」建国が引き金
スターリンが極東で一方的に共産政権を樹立したことで、
• 日本
• 英国
• アメリカ
は強烈な反発を示す。
しかし レンドリースそのものを完全停止すればドイツに勝てなくなる ため、連合国側は
「削減」という政治的妥協を取る。
●具体的に削減される品目
① 戦車・航空機の供与を大幅縮小
• Lend-Leaseで大量に送られたP-39、B-25、護衛戦車M3/M4の供与が停止
• ソ連の機械化部隊は補充速度が落ち、攻勢能力が低下
② 軍需産業向け機械設備の輸出を制限
• ソ連のウラル工業地帯の整備が遅延
• 弾薬・車両生産のスピードが落ちる
③ 高オクタン航空燃料を削減
これは特に痛く、ソ連空軍は
「近代的航空作戦の持久力低下」 を起こす。
●継続される品目
連合国は「ソ連が崩れるのは困る」ため、以下は継続:
• トラック(主にGMC・Studebaker)
• 糧食
• 医薬品
• 通信機材
• 予備部品
つまり
攻勢能力の強化は止める/戦線維持のための物資は継続する
という絶妙なランスで削減される。
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◆ 2. ソ連弱体化の穴を埋めるため、日本への支援が爆発的に増加
●理由:欧州戦線が日本の参戦を必要とする
1944年ノルマンディ作戦失敗という状況では
「ドイツ打倒のために日本の軍事力が必要」である。
そのため、米英は日本に対して以下の措置を取る。
◆ A. 日本への軍事レンドリース開始
●主な供与物資
• トラック・ジープ
• 無線機・暗号装置
• スチュアート軽戦車、シャーマン中戦車(少数)
• 対潜機材(ヘッジホッグ、ASDIC、ソナー)
• レーダー
• 航空機整備器材
• 食糧・医薬品
特に海軍への支援が大きい。
米式ソナー・レーダーの導入により、
日本海軍の“致命的弱点”だった対潜戦能力が急上昇する。
◆ B. 日本への「軍事債務免除」や「ドル建て低利借款」
• 戦時物資輸入のドル調達を米国が肩代わり
• 銀行向けに長期低利の復興・軍需拡張融資
→ 日本の国家財政が急速に改善し、破綻の危機が遠のく。
◆ C. 日本国内産業への「前倒しの戦後復興支援」
歴史的には1945年以降に行われた内容が、この世界では1944〜45年に前倒しされる。
• 産業基盤の整備(重電・造船・自動車)
• 石油化学の育成
• 航空機産業の民需転換
• 日本企業への技術移転(工作機械・電気機器)
こうして1944年頃からすでに
「戦後復興の特需」が発生する。
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◆ 3. 日本経済は“史実の1955〜1973の高度成長”を10年早く始める
●A. レンドリースの資本財が産業基盤を急成長させる
アメリカ製の工作機械、巨大電気炉、通信設備が日本に入ったことで、
• 製造業の近代化
• 電機産業の爆発的発展
• 自動車産業の技術革新
• 造船業の近代化
が一気に進む。
史実でいう 1950年代の“傾斜生産方式” みたいな効果が
1944年から始まるようなイメージ。
●B. 雇用の急増
中華からの撤退で失業が増える…どころか
軍需+レンドリース産業が一気に増えたため…
→ むしろ失業が減る
→ 労働争議が減る
→ 実質賃金が改善
●C. 貿易黒字化が早い
• 造船業と電機・重工業の輸出が急増
• 英米の再軍備需要も吸収
• 国際市場で日本製品が“安くて高品質”として評価が始まる
●D. 日本は“戦中に高度成長を始める”という歴史的異例の事態に。
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◆ 4. 全体まとめ
■ソ連
• コミュニスト国家を乱造したためレンドリースを削減される
• しかし戦線維持のため最低限の支援は継続
• 攻勢能力は低下し、ドイツとの膠着は持続
■日本
• ドイツを倒すために必要な戦力として、米英から大量支援を受ける
• レンドリースにより軍の近代化が一気に進む
• 産業基盤が強化され、
1944〜45年から高度成長が開始
この世界は
“日本が戦時下に高度成長を開始し、戦後には超大国に近い産業力を持つ”
世界となります。




