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第五話『問題』

なんにもできない。

はーい、皆様お久しぶりでございます。

フランシアです。

先日右足の小指をぶつけてしまいまして、やっと痛みが引いてきたところです。

魔法の練習は言わずもがなできておりません。

侍女(メイド)さんたちの監視下に置かれたままなので。

と、いうわけで今日も元気に体力づくり!

成果といえば、ちょっとずつだけど寝返りを打てるようになってきたところかな?

関係があるかはよくわからないけどね。

ハイハイなんてまだまだ先だなぁ。

そういえば最近リリーが絵本の読み聞かせをしてもらって、

文字がなんとなく分かるようになってきた、かも。

問題は…、

「はーい、フランシア様っ!ご飯の時間ですよぉ」

飯である。

まだ生後一週間なので、ミルクなのだが、これのお味がとてもまずいのです。

なんていうんだろう、その、牛乳とチーズを混ぜたみたいな感じ。

よくわからないけど、まずぅい。

ただ一つの栄養源なので食べる、けど。

もう本当に、まずい。

なんでこんなもの赤ちゃんに食べさせるんだろ。

ルルランカも食べたのかな。

なんて考えているとちょっと嬉しくなる。

早く離乳食にならないかな。

それも不味いのかもだけど。


 この世界について新しくわかったことがある。

まずは魔道具。

フランシアの部屋についていたから(ランプ型)よく見かける。

リリー(盗み聞きした話)によると、魔石に魔力をこめて光らせているらしい。

電気で魔力を補っている感じか。

肝心の魔石は魔物(モンスター)からドロップするらしい。

「(魔物ねぇ)」

動物の上位互換、と考えてもらっていい。

こっちの世界には、冒険者という職業が存在しており、主に魔物を狩ったり、

依頼を受けて生活を成り立たせている。

冒険といっても、サバイバルみたいな感じだな。

魔物にはランク分けがされており、G~Sに分類される。

初心者でも簡単に倒せるのがG。

ちょっとした剣や魔法などの技術が必要になるのがF。

慣れてきて挑むのがE。

ちゃんとした装備を揃えるのがD。

パーティーを組んで挑み始めるのがC。

ソロプレイは推奨しないのがB。

各々が強いパーティーで挑むのがA。

Sは、あまり基準が付けられないらしい。

そもそもSの魔物はそういないから。

Aより強い魔物は全てSに分類される。

で、その魔物が倒されたときにコアからドロップするのが魔石。

自分の想像ではあるが、死後活動が止まったら固まるのではないか、と。

まぁ、こんなこと言っても「なんで?」って質問されたらわかんないんだけどね。


話を戻して魔石の話をすると、


魔石は、外部の魔力を通すと光を放つ。

この原理は解明されてはいないが、光を放つという特性なら誰でも知っている、らしい。

あと、階級(ランク)が高いほど魔石の大きさが比例して大きくなる。

街灯などに使われている魔石はEランク程。

貴族の屋敷などに使われているのはDランク。

需要も高いため、よく出回っている。

買い取られるのは「冒険者ギルド」。

「冒険者ギルド」とは、いわゆる冒険者のための役所のようなものだ。

みな、ここで冒険者登録をし、Gランクから始めるのだ。

先程も話したが、冒険者は依頼を受けて生活している。

魔物の討伐や護衛、家の掃除、薬草の採取などなど…。


冒険者達は自分の受ける階級(ランク)の依頼書を掲示板で見つけ、受付に持っていく。

受付で依頼許可が降りれば、依頼を終わらせる。

終わったことが確認できたら、依頼主が依頼書にサインする。

サインされた依頼書を受付に持っていけば、依頼主が出した報奨金が手に入るってわけ。

 冒険者の階級(ランク)は実績に応じて降格したり昇格したりと色々。

自分のランクと一つ上のランクの依頼が受けられて、依頼を中断したり、故意に破棄したりすれば実績にダメージが入り、三回ダメージが入るとランクが降格する。

逆に、一つ上のランクの依頼を一定数達成でランクを昇格することができるのだ。

自分達のランクや実績を一目で分かるようにしているのが『冒険者カード』だ。

これが、なかなか便利。

通行の際などに身分証明書のような役割をする。

冒険者は色々と便利なのだよ。

危険も多いけどね。

ふふふ。


はい。話を戻しましょうか。

リリーがお話をしてくれるらしい。

「はぁい、フランシア様!今日は神話のお話を一つ紹介いたしますねぇ。神話というのは女神様のお話なのです。私もヘラエリス教ですので…。では始めますね!


『むかしむかし、太陽神リラスタンド様がこの地に光を授けた時代。

 世界は2つの神に分けられていました。

 光の神ヘラエリス様と、闇の神ハディス様です。

 空に光神(ヘラエリス)、地には闇神(ハディス)が宿りました。

 ハディス神は地から魔物を、ヘラエリス神はそれを防ごうを魔物の出てくる場所を制限しました。

 今でも、地上の魔物が湧き続けるのはハディス神の力がなくなっていないからなのです。

 ヘラエリス神は対抗するように人類を生み出しました。

 こうして今の世界が誕生しました』

                                              」

「ふふ、ありがとうございました、フランシア様!」

「夜に魔物が強くなるのはハディス神の力が強くなるから、と言われているんですよ。怖いですねぇ。

 フランシア様に魔物の力が及びませぬように!」

魔物…。現在のままだと知識がなさすぎる。

そもそも、『ほしなな』は乙女ゲームだから、冒険なんてかすりもしなかった。

「(冒険、か)」

リリーの心配を他所に、フランシアは輝きの目をみせた。


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