修羅
世界は美しい
その美しい世界が歪んでしまったら
俺はそのとき
それでもまだ世界のことを
好きでありつづけられるだろうか
夜はいつだって
泳ぎたくなる星空をしている
夜はいつだって
すこし心を休ませてくれる
何十年生きれば
俺はほんとうのあたりまえが
理解できるのだろうか
それで何度も生きることを諦めたこと
ある弱さがあるから
俺は罪深い存在だと云えるのだろうか
わからない問いかけに
応えて欲しいわがままなヤツを
許してくれる世界なんて
かつてはどこにも無かったから
世界が激しい勢いで
歪み始める幻を
何度も何度もこの目に焼きつけたものだ
世界は美しい
その美しい世界が歪んでしまったら
俺はそのとき
それでもまだ世界のことを
好きでありつづけられるだろうか
そんな取るに足らない些細な問いかけに
応えてやる必要なんてないんだから
美しい世界はいつも美しいままなんだから
ずっと、いつまでだって
俺はほんとうの美しさを
みつける目だけを失わないように
ささやかなプライドを
けっして失くさないように
夜の癒やしに
心を休ませながら
回復するに違いない
そして白昼の
そんな修羅の日々をゆくような
痛みをいつも背中に受けて
やってゆく
やってゆくのだと
云いきかせ
吹く風に
正面切って
睨み返してやる
恥じず
怖けず
偏らず
まっすぐに
生き、生きてゆきたい
べつに
憐れまれても
悪魔をみる目でみられても
いい
それでもべつにいいってことだけは
夜に誓って
嘘じゃないから俺の誓いだから




