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これすてろーる☆らぷそでぃ  作者: 多数存在
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マヨなしの昼休み

 ホームルームの間中、さっきたつきクンに言われたことを考えてしまった。



 先生はラインとかスカリムとかのSNS利用のことで色々と注意を話してたけど、わたしの頭には全く入ってこなかった。



 味覚が死んでるって一体どういうことだろう──?



 わたしは美味しい物が好き。



 マヨネーズはあまり美味しくない物も美味しく、そして元から美味しい物はもっと美味しくしてくれるのに。



 それともフランス料理の修行をしてる彼から見ると、わたしは間違ってるのかな──?




 ■ □



 いつも通りのお昼休みは、いつも通りじゃないことが三つあった。



 まず一つは、メイちゃんのお弁当にお肉は入ってなくて野菜のおかずばっかりだったこと。



 二つ目は、マキちゃんのお弁当はいつも通りのお好み焼き弁当だったのだけど、それにマヨネーズがかけられていなかったこと。



 そして三つ目は、わたしがマヨネーズを持ってきていなかったこと──




「なあ、リカ。


 今日またばばあが野菜ばっか入れやがったんだよ。


 ちょっとマヨネーズ貸してくれないか?」




「リカちゃん。


 お好み焼きにマヨネーズだけかけてくるの忘れてんけど、ちょっと貸して貰われへん?」




「二人ともごめんなさい。


 実は今日持ってきてないの……」




 二人ともわたしの言ったことが一瞬理解できなかったみたい。



 きょとんとした顔を見合わせてから、「ぎぃゃああああ」と悲鳴がハモった。




「野菜が……野菜があ……。


 ブロッコリーもプチトマトもほうれん草のおひたしも、そのまま食えというのか……」




 いや、ほうれん草のおひたしはそのままでいいんじゃないかな、メイちゃん。




「ま、マヨネーズなしの、お好み……。


 今日は大量のマヨネーズに合わせよう思て、いつものオタフクにドロをブレンドしてきたのにぃ……」




 ごめんマキちゃん、ドロとか何言ってるのかよく分からないよ……。




「一体どうしたんだよ?」




「せや、リカちゃんがマヨネーズ持ってけえへんなんてただ事ちゃうで」




「うん……わたし……もうマヨネーズやめようかと思って……」




 わたしがそう答えると、二人はまた「えーーー!」と声をハモらせた。



 マヨネーズ女なんて言われたわたしは、色々と考えた。



 それで、考えれば考えるほど、マヨネーズはやめた方が良いと思えてきちゃった。



 カロリーもコレステロールも気になる。



 カロリー半分やコレステロールゼロなんてのも出てるけど、あれはあんまり美味しくない。



 そして重い。最近は毎日、だいたいカバンに2本は入れてきてるので、単純に1キロ弱の重さがある。



 お小遣いも圧迫するし、なによりカッコイイ男子にマヨネーズ女なんて言われたりする。



 ううん、



 それだけじゃなく朝は、味覚が死んでるとまで言われちゃった……

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